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し、死ぬぅ…
「今日はこの辺で勘弁してやろうかねェ」
『あ…ありがとう、ござい、ました……』
「お嬢は能力的にも体力増強は必要不可欠だ。まだまだスタミナ不足だな」
『今日私イゾウさんの稽古の前に龍ぶっ倒してるんですけど…』
「なんか言ったか」
『イイエナンデモ』
逆になんでこの人こんなに体力あんだよ。バケモンかよ。
能力者揃いの隊長たちの中で能力を持たない自らの実力だけで隊長の座に就いてるんだからそりゃ化け物レベルなのだけど。
イゾウさんとは今までに何回も手合わせしてもらっていて勝ったことがない訳では無いが9割負け越してる。悔しい。
くったくたの体を引き摺ってフラフラと歩いているとあぁぁぁ…と生気のない声が勝手に漏れ出す。
「グララララ、随分とボロボロじゃねェか。アイリン」
『！親父ッ！！！』
その低く心地いい声に反射的に振り返ると自分より何倍も大きなその体に飛びついた。
親父は軽々と私を抱き上げると特徴的な声でまた笑った。
「イゾウにしごかれたか。昼間もおめェ、海獣と派手にやり合ってたらしいなァ」
『だってあの龍私の事舐めた面で見下してきたんだもん！』
「グララララ！おめェも海賊らしくなったもんだ。アイリン、飯はまだかァ？」
『？うん。さっきまでずっと稽古だったからもうお腹すきすぎて死にそう』
「なら、久しぶりに一緒に食うか？おめェの酌で酒が飲みてェ気分なんだ」
『えっ！？食べる食べる食べる！！酌もする！！やったぁあ！！』
「この程度で喜びすぎだァ。ま、昼間船を守った褒美だとでも思ってな」
「全く、親父は娘に甘ェな」
いつから居たのか、最初から居たのかマルコがひょいと口を挟む。全然気づかんかった。
でも仕方ないと思う。だって親父だもん。
「世の中の父親ってなァ娘に甘ェもんだ」
「世界最強とも言われる男が世の中の父親と同レベルなのかよい」
『にへへ、親父大好きッ！！』
「…世界最強だろうがなんだろうがこれには勝てねェよ」
「ったく、とんだ親バカだよい。
アイリン！あんまり親父飲ませすぎんなよい！身体に障る」
『任せて！親父が飲めない分は私が飲む！！』
「…それは任せていいのかよい」
さっきまでの死にそうなほどの疲れは一瞬で吹き飛んだ。だって親父だもん。
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葵(プロフ) - なこさん» なこ様コメントありがとうございます！キュンしていただけて何よりです！エースとのお話、まだまだお届け出来ればなと思ってますのでこれからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2022年12月26日 8時) (
レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - いつも楽しませていただいております！！ついにヒロインがエースに想いを伝えて♡キュンさせて頂きました♡♡♡これからも応援しています！！ (2022年12月25日 22時) (レス) id: 1d7515ff1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2022年12月4日 17時
