-13 years ago- ページ29
-13年前-
私はドンキホーテファミリーの一員としてミニオン島に上陸した。
私たちが着いた時には既にオペオペの実は盗まれていて、ロシーさんの作戦が成功したことがわかって嬉しかった。
それを知ったドフィは‘’鳥籠”を発動させ、島の内外の出入りを封じた。当時私はその恐ろしさをまだ十分に理解していなかった。
雪が降り積る中しばらく捜索したがロシーさんたちは見つからなくて、このまま見つからなければいいと心の底から思ってた。
のに
「コラソンがいたぞー！！」
半年ぶりに見た彼の姿は変わり無かったが、ハートの柄のシャツには赤い血がべっとりと着いていた。
逃走も虚しく幹部たちに捕まったロシーさんは諦めたような、それでいて清々しいような顔をしていた。
「てめェなぜ話せないフリしてやがった！」
「おめェらと話すことなんざ、何も、ねェからさ…」
「コイツ！！若をバカにしやがって！！」
許さねェ！とコラソンを蹴り続けるグラディウス。
また力強く踏みつけようとしたその足の下にひとまわりもふたまわりも小さい足が滑り込み男の足を止めた。
『…やりすぎだよ、グラディウス。』
「ッアイリン、いくらお前が庇おうとしても無駄だ。裏切り者を生かしておくほどうちは甘くねェんだよ」
『……分かってる。別に、庇うわけじゃないもん。
お別れくらいちゃんと言わせてくれたっていいでしょ。』
「…好きにしろ」
グラディウスが離れていってからも顔があげられなかった。
だって今顔を見たら絶対
「アイリン、顔、見せてくれないか…
お別れ、なんだろ？」
いやだ。
いやだいやだいやだいやだ！
お別れなんてしたくない。私ずっと我慢したのに。半年ずっと会えなくても我慢して待ってたのに！
なんで、こんな、こんなの…！！
すっと大きな手が伸びてきて冷たい手が頬に、そのまま掬いあげられるように顔を上げると優しく笑うロシーさんの顔が見えた。
大きな手は私の頭を優しく撫でた。
『……やくそく、違うよ…』
「…悪ィ、またドジっちまった。いつもアイリンがフォローしてくれたからな。俺だけじゃやっぱダメだったよ」
『…ローは？』
「オペオペの実を食べさせた。病気も治るさ。あいつは自由だ。運命に勝ったんだ」
『…そっか……それは、よかったね…』
ロシーさんは少し眉を下げて困ったように笑うと私の手を引き寄せ大きなからだで包み込んだ。
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葵(プロフ) - つばめさん» つばめ様コメントありがとうございます。続編でゾウ編やワノ国編も少し書けたらなと思っていますのでよろしければ今後ともこの作品をよろしくお願い致します！ (2022年12月6日 10時) (
レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - 読んでいて楽しいです この後の彼らの絡みやゾウ編ワノ国百獣海賊との決戦編などいろいろ見たいです (2022年12月5日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 朔さん» 朔様コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しい限りです！今後ともこの作品を何卒よろしくお願いします！！ (2022年12月3日 8時) (レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - はじめまして！とてもおもしろいです！続きがすごく気になります！無理のないよう、これからも更新頑張ってください！応援してます^_^ (2022年12月3日 0時) (レス) @page41 id: e897ea96c1 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - うささん» うさ様コメントありがとうございます！とってもありがたいお言葉励みになります！今後ともこの作品をよろしくお願いします！ (2022年12月1日 8時) (レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2022年11月16日 19時
