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14.誰かのための覚悟 ページ17

そう、アイリンの両足は筋を切られていた。

これではもう二度と自分の足で歩くことはおろか、立つことすらできない。


それが自分のためだと知ったローはあまりの現実に言葉も出ず、体も動かなかった。



「情けないなァ、ロー。今の気分はどうだ?



てめェの惚れた女守るどころか守られて!

守られてることにも気づかず!

のうのうと自分は生きていた!

それを知った今の気分はよォ!!



フフフフフ、さぞ絶望的だろうなァ!」





ずっと、守るのは、守る側は俺だと思って疑わなかった。

俺は“助ける”側だと思っていた。




でも本当はずっと、アイリンが身を削って俺を守って…


俺は一体今までどの面下げてアイリンに逃げろなんて言葉を…





……!!……ー!ろー!




『ロー!!!』



「ッ!!」




立ち上がれないアイリンは俺の足元にぎゅっと抱きついた。





『あんたのせいなんかじゃない、違う!


全部私が弱かったから!

私がドフラミンゴに勝てるくらい強かったらこんなことにはならなかったの!!

それにこれを決めたのも全部私自身!私は自分の意思で決めたの。





私が選んだこの選択に間違っても申し訳ないなんて思わないで!ロー!』





ほんとにお前は…





「いいやつだな、お前。俺、お前のこと気に入ったぞ」



『へへっ、ありがとう麦わらくん。私もあなたのこと気に入ってるわ』



俺はゆっくり膝を折り、アイリンをもう一度抱きしめた。




「……お前のおかげで今日、ドフラミンゴを討てる。ありがとな」



『はは…それ以上の恩返しきっとないわ、絶対だよ』




「あぁ、当然だ。だからもう少しだけ待っててくれ」



アイリンを抱き上げ、端の方に下ろした。
残念ながら下まで逃がしている時間も余裕もないし、ドフラミンゴがアイリンを殺すとは考えにくい。

それに近くにいた方が守りやすい。





「おい、麦わら屋」




「ん?なんだトラ男」




「力を貸せ」




「にしし!当たり前だ!!」




今度は必ず俺が守る。

-2 years ago-→←13.逃げられない理由



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(プロフ) - つばめさん» つばめ様コメントありがとうございます。続編でゾウ編やワノ国編も少し書けたらなと思っていますのでよろしければ今後ともこの作品をよろしくお願い致します! (2022年12月6日 10時) (レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - 読んでいて楽しいです この後の彼らの絡みやゾウ編ワノ国百獣海賊との決戦編などいろいろ見たいです (2022年12月5日 23時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 朔さん» 朔様コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです!今後ともこの作品を何卒よろしくお願いします!! (2022年12月3日 8時) (レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!とてもおもしろいです!続きがすごく気になります!無理のないよう、これからも更新頑張ってください!応援してます^_^ (2022年12月3日 0時) (レス) @page41 id: e897ea96c1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - うささん» うさ様コメントありがとうございます!とってもありがたいお言葉励みになります!今後ともこの作品をよろしくお願いします! (2022年12月1日 8時) (レス) id: c7e0276671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年11月16日 19時

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