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しばらくして……
「失礼しまーす」
と、ドアの向こうから聞き覚えるある声が聞こえたので、オレはアナタシア先輩とこの学校の野球ダメダメだ、とか話してた口を閉じる。
アナタシア先輩は、あ? と怒ったようにそっちに向かう。
「あ……先輩……」
オレはもしや気付いてないのかもと思い、説明しようとした瞬間……
「しんにゅうぶいんかなー? なんさいでちゅかー? 42歳でちゅかー?51歳でちゅかぁー?」
シュウマイがでしゃばって来やがった。
テメェこそ何歳じゃこらぁ……
三歳でちゅかー? 二歳てちゅかー?
「オレだよ! オレオレ!」
「ま、まさかオレオレ詐欺!? 校長に電話っ!」
あほーっ! シュウマイ、ボケてやがるな? つまんねーよつまんねーよー! 寒いわ!
オレは、ムカムカと腹を立たせながら、あいつに声をかける。
オレで分かるもんか、バカ。
オレは、シュウマイ先輩をガン無職し、ガララアン! と勢い良くドアを開け放つ。
すると、オーバーリアクションで、びっくりするバカがいた。
「あん? フレカズのダチか?」
アナタシア先輩は悟ったようで、怪しげにそいつを睨む。
「はい、オレの野球好きのダチっすよ!」
オレが、慌てて言うと、ふーん、と軽く返される。 だからなんだ、と言いたげに席に戻ると、鉛筆を華麗にくるくる回り始める。
気をそこねたか、と不安になる俺だったが、アナタシア先輩は、名前は! と叫んだ。
あいつはビビって、一歩引き下がりそうになったが、男の意地ってやつか、やっぱりアイツばかで、
応援のときみてぇにさけびやがった。
「……はじめまして! オレは、藪崎。
「ヤケに元気だねこの子! 気に入った! 一番弟子に……」
シュウマイ先輩が、弟子にしようと、近寄ったところ、アナタシア先輩に回し蹴りされ、あいたーっす!と叫び、血を吹き出す。
「てめぇはオレの三番弟子! 二番目はフレカズくんだよな! ヤブノキ イサノ!」
「ヤブザキ イサオ……」
まてよ、なんか、さらっと言ったがオレ、アナタシア先輩の二番弟子にいつのまにかなっている。
何だ、聞いてないぞ、オレ。
二番弟子なんて……嬉しすぎるじゃねぇか……つい、ニヤリと不審な笑みをこぼす。
と、その間に、イサオの前に紙がどーん! と出された。
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