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# ページ5

「えっと、失礼しゃーっ」

汗ばんだ手を制服で拭ってからそーっと部室のドアを開くと


「満塁ホームランだぁぁぁぁぁ!!」

カンカンカンカンとバットで机を叩きながら椅子の上にたち、先輩が歓声を上げて野球の実況を見ていた。


オレもつられて「おー!」と拍手すると、先輩の首がギチギチと動き、俺の方を鬼の形相で見つめてきた。

せ、先輩に見られている!?

緊張して顔が引きつる。

いつの間にか顔は不良の顔になっている事は自分では気づかない。



「!? あ、キミはシミ男くんだね? 待っていたよ、席に座りなさい。」

すると、先輩はそっか! と手を打つと、鬼の形相が天使になって、さっき先輩が座っていたところを指さしている。

しかし、シミ男ってだれだ……? 何か勘違いしんじゃねぇの?

オレは困惑して、汗をかいていると、ガララララッと乱暴に窓が開いた。



「ゴメン豆腐〜……遅れた! ん、何この不良顔は……」

「え……?」

入ってきたのは男で、靴下を頭に乗っけていて、長靴、ぐるぐるメガネをつけている。

それにしてもこの男、初対面のオレに言うことじゃねぇだろが。

なんだか昭和なギャグな感じがして見ているこっちが恥ずかしくなってくる。






「あ、あり? シミ男が二人…?」

「だ、ダァーー! だからシミ男じゃないって!」

「あ……?」

この二人を交互に見ながらオレの脳内がぐるぐると回ってもう少しでブチ壊れそうだ。


「えっと、もしかして入部希望者!? 自分は雅(マサ)! よろしくメガネ! デカイね! 羨ま〜〜」

「私はアナタシア! この部の部長だ! マサの事はシュウマイと呼べ!」

「う、うす。 オレは 内ヶ島 友勝(うちがしま ともかず)っす。 」

「シュウマイなんて呼んだことないでしょうが!」


コイツはマサって言うのか、シュウマイか……

オレは思わずニヤリと笑うが、

気が付いてしまった。何だろうこの二人、めっちゃ仲良さそうだ。 意識的にシュウマイを睨んでしまう。

「コラコラ、悪人面してんだからそんな睨むとこの娘泣くぞ! 泣き虫だから!」

「こ、この娘……?」


オレは恐る恐るシュウマイを見てみると、靴下を取り、カツラを取った。

なんと、誰が見ても可愛いと言いそうな爽やかな女子が現れる。

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設定タグ:オリジナルギャグ , 野球 , 高校生   
作品ジャンル:ギャグ, オリジナル作品
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作者名:味官大佐総尾音君 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年5月2日 15時

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