朝 ページ19
いつもより一時間早くセットしたアラームで目がさめる
すごく眠い
まだしっかり目が開かないでぼーっとしてる
ふと隣に何かの存在を感じてみる
あぁ、そうだ、昨日拓司さんが泊まりに来たんだったなと思い出す
寝顔が猫みたいだ
そういえば猫好きだって言ってたな
拓司さんに布団をかけ直して起こさないように静かに、慎重に部屋から出た
少しでもいい彼女だって思ってもらえるように料理は頑張りたい
でもなにを作るか全く決めてない
ありがたいことに昨日のハンバーグは全部彼が食べてくれて何にも残ってないのだ
あ「和食でいっか」
昔母からよく料理を教わっていて
母はあまり洋食を好まず和食ばかりだったからどちらかといえば和食の方が腕にも自信があるし慣れているし、和食の方が消化がよく食べやすい
朝にはおそらくぴったりだろう
大体のメニューを作り終えて、最後の献立の味噌汁の具を切っているときに後ろからのそのそとなにかに抱きつかれた
あ「ごめんなさい、起こしちゃった？」
伊「うん起きた、ここで寝る」
寝ぼけているのかかすれ声でぽつぽつと呟く
あ「ご飯できたら呼ぶからベッドで寝てて？」
伊「や」
いや、やじゃなくて、、、
あ「ずっとこの体勢だと料理できないでしょ〜」
伊「や」
あ「朝ごはん、いらない？」
んん、と返事になってない返事をして肩に頭をのせて寝息を立て始めた
結局彼が離れることはなくて、引きずりながら料理を終えた
あ「拓司さん朝ごはんできたよ、おきて？」
伊「ん、、、、」
大きなあくびをしてぱちぱちと二度瞬きをしたあとのそのそとテーブルに向かう
ほんと、猫か
椅子に座って料理を見た拓司さんの目が大きく開いた
ひとしきり料理を見回したあとわたしをみる
伊「すげ、、、これ朝から作ったの？」
あ「そう、でもいつも以上に気合い入れて早起きしたからね」
伊「いやでもすげえ、、、俺が寝てる間になにがあったの」
あ「おおげさ！さ、たべよたべよ」
いただきます、と声を揃えて言う
おいしいおいしい、と一つ一つ目を輝かせながら言ってくれる拓司さんは、昨日の夜同様すべてたいらげてしまった
あまり学食は利用しない方だけど、今日は仕方ない
美味しくたべてくれたしわたしも嬉しかった
伊「もう行くの？」
ひとしきりの準備を終えてドアに手をかけたところでよばれる
あ「うん、あ、合鍵置いてるからそれで鍵閉めてて。お見送りできなくてごめん」
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ひつぱん(プロフ) - フェアリーさん» フェアリーさんはじめまして！フェアリーさんも伊沢さんお好きなんですか？共感してくださる方がいて嬉しいです！ご期待に応えられるよう精一杯頑張ります 本当にありがとうございます！！ (2018年4月25日 0時) (
レス) id: 9b011717c8 (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー - 初めまして！フェアリーです！この度は、ひつぱんさんの小説を読ませてもらいました！一言で言うと、とっても面白かったです！伊沢さん、かっこよすぎます！これからも、頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月24日 23時) (レス) id: fda461b06c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひつぱん | 作成日時：2018年4月17日 21時
