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幻想の幻想 ページ12

あ「うそ、、、、」


伊「うそじゃない」



力強く、まっすぐな伊沢さんの目がわたしを捉えて離さない



真剣に、落ち着いて考えよう
もし仮にわたしと伊沢さんが付き合ったとする
それはそれは幸せだろう
でも、もしそんな幸せ以上の生活が壊れてしまったら?
今日みたいにわたしのせいで起こってしまったことに伊沢さんを巻き込みたくない
優しい伊沢さんは寄り添ってくれる
でもその時間にできることはたくさんある

テレビにたくさん出て、自分の会社も持って、なおかつ大学院の学問も修めなくてないけない

そんな充実した伊沢さんの生活リズムをわたしのせいで崩してしまうのは、たとえ伊沢さんがなんと言おうとわたしは耐えられない


伊沢さんがだいすきで、だいすきで仕方ないから



だから



あ「ごめんなさい」


必死で涙をこらえて
なるべく傷つけないように笑顔で。





サークルの部屋までの間違い異様に長く感じた
私たち二人はずっと黙ったまま
伊沢さんはずっとうつむいたまま顔を上げようとも、わたしと目を合わせようともしない
そりゃそうだ



でも、さりげなく部屋に入るときにドアを率先してあけてくれたり、荷物をずっと持っていてくれたり、インタビュー中もだれにも薬のことを言わないでいてくれたり、そんな一つ一つの優しさにいちいち泣きそうになってしまう





友「質問は以上です。今日はお忙しい中わざわざ私たちにお時間を削ってくださり本当にありがとうございました。また機会があれば是非よろしくお願いします」



あ「ありがとうございました。おねがいします」



友達の締めに合わせて軽い挨拶をする



伊「ありがとう!またぜひ!」



ぎこちないように見える笑顔の伊沢さんと握手をする
怖くて目が合わせられなかった


友「なんか今からホテルなんてわくわくだね〜」


なんだかんだ楽しそうな友達を微笑ましく思いながら日も暮れてきた東京の街を歩く


薬のことがばれたくなかったから、部屋は別々にしてもらった






あ「518、518、、、」



516だったら伊沢さんの誕生日だったのに、なんて不覚にも考える自分に呆れてしまう


部屋に入り、荷物を一通りキャリーケースからだしたあとベッドに寝転ぶ
一人の時って色々考えてしまう
やっぱりわたしの頭の中は伊沢さんでいっぱいだ



伊沢さんと付き合っていたらどんなに幸せだっただろう
わたしの体が健康だったら、、、
そんなことを考えていると突然部屋のベルがなった

俺は→←瞬間



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ひつぱん(プロフ) - フェアリーさん» フェアリーさんはじめまして!フェアリーさんも伊沢さんお好きなんですか?共感してくださる方がいて嬉しいです!ご期待に応えられるよう精一杯頑張ります 本当にありがとうございます!! (2018年4月25日 0時) (レス) id: 9b011717c8 (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー - 初めまして!フェアリーです!この度は、ひつぱんさんの小説を読ませてもらいました!一言で言うと、とっても面白かったです!伊沢さん、かっこよすぎます!これからも、頑張って下さい!応援してます! (2018年4月24日 23時) (レス) id: fda461b06c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひつぱん | 作成日時:2018年4月17日 21時

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