愛しき人は檻の中__Fuma,Kento*2(続)

＊111＊ ページ44

一瞬、ほんの一瞬、

迷った。


恋なんてもうしたくない。


でも


誰かにこの寂しさを埋めてほしい。


温かな愛で包み込んでほしい。


矛盾するこの気持ち。


葛藤。









…




ううん、




やっぱりだめ。





風磨、じゃなきゃ。



風磨、、しか………。






健人 ｢泣くなって……｣


そう言い、わたしの頬につたる雫を指で拭ってくれる健人。


A ｢あ…っ…りが……とう。……でも、でも私………もうっ……((健人｢でもなぁ無理か
〜…！！！｣


" もう、恋はしないって決めたの。''


そう言おうとしたのに、

健人の大きめの声に遮られた。


健人 ｢もうお前ら、一心同体みたいなもんだからなあ。。｣




A ｢…え、、？｣







健人 ｢そりゃあ初めはさ、俺が幸せにしてやろうって思ったよ？

でも、Aが空元気で、どんどん痩せて辛そうだって聞いて、

驚いた、ていうか呆れたよ。笑｣




理解できない。



一心同体…………？




健人 ｢あれ、わかんない？


風磨も全く一緒。


空元気で食欲も無い。


またちゃんと話して、お互い分かり合えば、解決する話なのに。



2人して馬鹿みたいに苦しんでさ。。｣




涙が止まらない。



健人 ｢A、本当に今までたくさん傷付けてごめんな？


でも、もう、頑張らなくていいよ？


風磨ならちゃんと幸せにしてくれるから。｣



そう、私の大好きだった、昔の優しい笑顔で微笑んで、


頭を撫でてくれた。

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