*91*(F) ページ23
風磨side
静かな夜に降るような蝉の鳴き声
ベランダで、缶ビールを片手に
風磨 「A……」
そう声をかけても、俺の隣には
誰もいない。
仕事終わり。
只今の時刻、夜中の2時30分。
どんなに疲れが溜まっていても、時間が遅くとも、
晴れだった日の夜は、
こんなふうに夜空を見上げたくなる。
なぜか、星を見てるとAと会っているような気分になる。癒される。
Aに似てる。
星は。
美しいけれど、どこか切なく儚い。
朝になれば消えて、夜にはまた暗闇に光を灯す。
Aは、
美しいけれど、どこか切なく儚くて、、、
…
……いや、似てねえわやっぱ。
星は夜になれば戻って来てくれるけれど、
Aは戻ってこない。
どこかに消えてしまった。
本当に彼女は儚い存在だった。
なあ、今、どこにいる?
なにしてる?
会いてえよ……
明日は久々の休み。
家にいてもつまんねえし、
誰かと遊ぶ気にもなれないし、、
風磨 「あ…」
たまには、いいかも…な……。
.
.
風磨 「ここ、どこ?笑」
そう思ってしまうほどになんにも無いところ。
普段見てる建物ばっかの世界とは違い、自然しかない。
ただただ車を走らせて、
たどり着いた場所。
風磨 「やっぱ、海だよな…」
小さい頃から、
家族に連れられて、よく海に来ていた。
なんか思い悩んだ時とかに友達ともきたりして
助けられた。
でも、こうやって一人で来るのは初めて。
オレンジ色に光る海。
ほとんどの人が帰っていく。
やっぱいいよな、海って。
何回来ても飽きない。
砂浜に座って耳を澄ます。
聴こえてくる、心地よいさざ波の音。
こうやって座って波の音を聞いているだけでも
なんだか安心する。
.
.
『おねーちゃん!ぼくと付き合って!』
「ごめんね〜好きな人がいるの〜。」
う…そだろ………
『えーーー、そうなの?じゃあいいや!
でも、また来年、遊んでくれる?』
「うん!もちろん!!また来年この海に来て、お姉ちゃんといーっぱい遊ぼう??」
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じまばな(プロフ) - 松島蘭夢さん» お待たせしてしまって申し訳ありません(汗)そんなふうに言っていただけて、嬉しすぎます(;;)松島蘭夢様、2の方でもコメントしてくださってましたよね!本当に感謝しかありません;;;今後ともこの作品をよろしくお願いします!<(_ _)> (2018年6月12日 21時) (レス) id: e557d8cb3e (このIDを非表示/違反報告)
松島蘭夢(プロフ) - 本当にこの小説大好きです!頑張ってください (2018年6月12日 20時) (レス) id: 06cb82de2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じまばな | 作成日時:2018年6月12日 15時