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you side
「あ、うん？」
予想の斜め上が来たぞ、おい。
え、待って？動画に出る？私が？
……。
「？？？？？」
「そんな意味わかんないみたいな顔しないの」
動画に出るってアレですか？
もしかしてYouTubeに出る的な感じですか？(説明的)
「どう？嫌だよね、やっぱり」
「あー、まあ……Twitterとかで私とはそういう関係じゃないです、って言えばいいんじゃ？」
正直あまり乗り気にはなれない。
そんな私の様子に福良さんはうんうん、と頷いてくれている。
「伊沢、A嫌だって」
「いやいやいや、それ福良さんの意見でしょ……。佐藤も気乗りしないだけなんじゃないの？」
「まあ、そうですね」
だって……ねえ？
動画に出るには知識とコミュ力と顔面偏差値が足りてないよ、うん。
「あのね、佐藤」
「は、い」
福良さんと私の間に割り込むように入ってきた伊沢。
その口調は真面目なもので私も自然と姿勢を正す。
「このことについては、佐藤が来る前にQuizKnockの公式Twitterで説明したんだよ」
「はい」
「でもね、ダメだった。公式がわざわざ動くなんて何かあるんじゃないか、って」
「うわ。ネットって難しい」
「ほんとそれ。また炎上しちゃった」
軽く笑った後また険しい顔に戻る。
「正直QuizKnockだって軌道にのってるし、こんな炎上で手放したくないんだ。だかr……」
「分かった。頑張るけど、期待にそえなかったらごめん」
伊沢の言葉を途中で遮り私は言った。
こんな真面目に会社のことを考えてくれるCEOの前じゃ、私の感情なんて無に等しいよ。
やっぱりすごいな、なんてぼけっと思う。
これで同い年とか。あー、自己嫌悪。
「見てろよ。再生回数100万越え目指すわ」
「頼もしいな」
＿＿＿
続く
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作者名：弥生 | 作成日時：2021年9月30日 20時
