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37話 ページ38

ガヤガヤとした騒がしさに落ちていた意識が浮上していく。

重い瞼を開けると、そこには見知らぬ景色が広がっていた。

貴「…ぅ、ん?あれ、ここは…」

ぼんやりとする頭で不思議に思いながらも辺りを見回そうとしたが、何故だかできない。

首から下が上手く動かないからだ。急いで身体の方に目を向けると、縄で椅子に縛り付けられているようだった。

そこで意識が一気に覚醒する。

ここはどこなの?
何で椅子に縛られているの?

そんな考えが思考を埋めつくそうとしたその時、急に声がかかった。

グ「やあ、おはよう。気分はどうだ?」

よく響く低音のその声に、初めて人がいたことを思い出す。

気付けば沢山の人の目がこちらを向いていた。

貴「だ、誰ですか…?なんで、私はここに?」

声を発したその人は、震えてしまう私の声を聞いてクツクツと意地悪そうに笑った。

グ「なんだ、覚えていないのか。俺はおまえを忘れたことは1度もないんだがな」

「覚えていないのか」「忘れたことはない」という言葉に疑問が浮かぶ。

彼は私を知っているのだろうか。

紅い瞳がこちらを見据えると同時に、ふとその色に懐かしさが蘇った。

確か、私がまだ小さかった頃、近所にふたつ年上の男の子がいて、幼かった私の面倒をみてくれていた。その彼は赤い目をしていたはずだ。

だとしたら彼は……

貴「もしかして、お兄ちゃん…?」

今その名前で呼ぶのは恥ずかしいが、昔は彼をそう呼んでその背中を追いかけていた。

すると彼は私の言葉に満足したように目を細めた。

グ「久しぶりだな、A。ずっとおまえに会いたかったんだ」

先程とは違った暖かく優しい表情で微笑む彼は、やはり幼い記憶の中に残る引っ越してしまった優しいお兄ちゃんだった。


***
久々すぎる更新で申し訳ないです(´;ω;`)

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卯月 - あひる隊長さん» ありがとうございます!別に構いませんよ!よろしくお願いします! (2018年4月27日 21時) (レス) id: ee413df35c (このIDを非表示/違反報告)
あひる隊長(プロフ) - わかりました!コメントありがとうございます!申し訳ないんですが、ショッピくんのことをあんまり知らないので口調が変になっちゃうかもしれないです!あと、もしかしたら物語の都合で他の人が出るかもしれません(><) (2018年4月27日 19時) (レス) id: 98372f4928 (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - あひる隊長さん» 返信遅くなってごめんなさい(泣)えっと、グルちゃんと大先生とシッマとトン氏とショッピくんってお願い出来ますか?多いですかね? (2018年4月27日 17時) (レス) id: ee413df35c (このIDを非表示/違反報告)
あひる隊長(プロフ) - 卯月さん» 卯月さん!申し訳ないんですが、全員は出せそうにないので、この人だけは絶対出して!っていうのを何人か書いてほしいです<(_ _)> (2018年4月9日 9時) (レス) id: 98372f4928 (このIDを非表示/違反報告)
あひる隊長(プロフ) - 卯月さん» 我々だ知ってますよ(*^^*)エセ関西弁になっちゃいますが大丈夫でしょうか!?それでも大丈夫だったら作ってみます!! (2018年4月8日 8時) (レス) id: 98372f4928 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あひる隊長 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年3月13日 22時

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