29話 ページ30
友達相手に殴るなんて怖いけど、せっかく二人が手伝ってくれているんだから、怖がってちゃ駄目だ。
貴「…いきます!」
おいで、といつもと変わらない様子のP-Pくんに向かって勢いよく拳をつき出すも、それはいとも簡単に避けられた。
貴「え…?」
ぽかんとする私につわはすくんが声をかける。
つ「言ったろ、P-Pは避けるの上手いって」
自分のことのように笑うつわはすくんにP-Pくんも嬉しそうに笑う。
P「僕もAくんと同じで喧嘩とかあんまできないから、基本避けるようにしてるんだ」
つ「ウソつけ。お前弱くないだろ」
P「そうかな?まあ、足は誰にも負けないけどね」
貴「あし?」
そのまま疑問を口に出すと、つわはすくんが答えてくれる。
つ「あいつは蹴り中心の攻撃なんだよ」
P「まあ、学生の本分は勉強だからね。手をケガしたくないし」
つ「あれでも、結構強いから蹴りはあいつに教えてもらって」
貴「う、うん!」
それから、昼休憩になるまで二人との特訓は続いた。
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貴「…ごめんね二人とも。あんまり上達しなかったよ」
練習の結果でボロボロになったが、結局私はP-Pくんに一発も当てることが出来ず終わってしまった。
P「初めてなんだし、こんなもんだよ」
つ「そうそう。焦らなくても、俺たちが何回だって教えるから」
ヘトヘトになった私の背中をさすりながら、励まされる。
貴「二人ともありがとう。
…でも、どうしたら二人みたいに強くなれる?」
二人は顔を見合わせて、少し困ったような表情で答えた。
P「…うーん。練習とかかな?」
つ「まあ、ゲームと一緒だろ。格闘技とか割と見よう見まねでも何とかなるし」
貴「うーん…」
暗い顔になってしまっていたのか、P-Pくんが明るい声で場の空気をかえた。
P「まあまあ。お腹も空いたし、早くレトさんとこ行こ!」
貴「そうだね。僕もお腹ペコペコだよ!」
私たちは弁当を取りに行ってから、レトルト先輩の待つ屋上へと急いだ。
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学校から帰り、私はバイト先へ向かった。
着替えを手早く済ませて、レジへ立っていると、一時間も経たないうちにあの人が来店した。
目が合うと、お互い軽く会釈する。
店の奥に言ったかと思うと、一本お茶を持ってきた。たぶんこの前買ったのと同じもの。
この前は手間取ってしまったが、今日はスムーズに会計が出来た。
笑顔で「ありがとうございました」と告げると、相手も嬉しそうに笑った。
***
番外編とかいつか作りたいですね!
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卯月 - あひる隊長さん» ありがとうございます!別に構いませんよ!よろしくお願いします! (2018年4月27日 21時) (レス) id: ee413df35c (このIDを非表示/違反報告)
あひる隊長(プロフ) - わかりました!コメントありがとうございます!申し訳ないんですが、ショッピくんのことをあんまり知らないので口調が変になっちゃうかもしれないです!あと、もしかしたら物語の都合で他の人が出るかもしれません(><) (2018年4月27日 19時) (レス) id: 98372f4928 (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - あひる隊長さん» 返信遅くなってごめんなさい(泣)えっと、グルちゃんと大先生とシッマとトン氏とショッピくんってお願い出来ますか?多いですかね? (2018年4月27日 17時) (レス) id: ee413df35c (このIDを非表示/違反報告)
あひる隊長(プロフ) - 卯月さん» 卯月さん!申し訳ないんですが、全員は出せそうにないので、この人だけは絶対出して!っていうのを何人か書いてほしいです<(_ _)> (2018年4月9日 9時) (レス) id: 98372f4928 (このIDを非表示/違反報告)
あひる隊長(プロフ) - 卯月さん» 我々だ知ってますよ(*^^*)エセ関西弁になっちゃいますが大丈夫でしょうか!?それでも大丈夫だったら作ってみます!! (2018年4月8日 8時) (レス) id: 98372f4928 (このIDを非表示/違反報告)
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