愛しい影。4

ひかるちゃん ページ23

あなたside







水「ちゃんと鍵しめときなよ、物騒なんだから」





鶴「ただいま〜！」





光「お、おじゃまします！」




ご飯の準備をし終えたところで3人の声が聞こえたから慌てて玄関へと向かう




あ「おかえりなさい、二人とも。光ちゃんいらっしゃい」





久しぶりに見た光ちゃんは前より大人びていて、でも謙虚で少しおどおどしている様子はあまり変わらない
わたしと目が合うとぱぁっと笑顔になる




光「わぁ、、、！もうすっかり大人みたい！すごいなぁ、、、かわいいよAちゃん！」





あ「それ光ちゃんが言ったら嫌味になるからやめてよね！それにしてもほんと久しぶりだね、元気だった？」





光「うん！すごく！Aちゃんも体調は大丈夫？」





あ「手術の日からこの数年間風邪ひとつかかってません！」




すご〜い、よかったと言って手をぱちぱち叩く光ちゃん
あぁもうほんとにかわいいなぁ、と改めて実感する




あ「あ、そうそうご飯できてるから食べよう、みんなもお腹減ってるでしょ？」




そう言って男子軍ふたりのほうを見ると姿がなかった
まわりをキョロキョロしていると鶴ちゃんのわたしの名前を呼ぶ声がリビングからした





あ「もう、いきなりいなくなるからびっくりしたよ！、、、、て、どうしたの？」






鶴「水上が」





そう言われて颯くんの方を見るとむすっとした顔で料理を並べた机の前に座っている





あ「なんでそんな怒ってるの」





水「、、、、、」





鶴「水上ね、お腹減ってるんだって。さっきからずっと言ってて、、、笑」





その言葉に光ちゃんと目を合わせて軽く吹き出す





あ「なによもう！言ってくれたらすぐ準備するじゃん！」





爆笑しながらなんとか息を整えて喋るわたしにますますむっとした顔で机の上の料理を睨む
どんだけ頭が良くても子供みたいだなぁ、と不意に思った





あ「じゃあ残りの料理もいそいで持ってくるからまっててね？」





子供っぽい颯くんの対応にどことなく少し楽しそうな鶴ちゃん
光ちゃんはそんな二人の姿を見てにこにこ微笑んでる
あぁ、平和だなぁと感じた
拓司さんがいなくて寂しいけど、この三人がいてくれたらあと少し、なんとかやっていけそう





そう思いつつ急ぎ足でキッチンへと向かった

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