34 : 四半世紀 ページ34
モナちゃんがびっくりした顔で私を見た。
首元を指さして、
誰につけられたの?と聞く。
エスパーかよ!と思いながら
永瀬、と答えれば
モナちゃんは口をあんぐりと開いて。
リア充失せろ、と私を帰した。
その日以来、
合コンに誘われることはなかった。
バイト先にも大学にも出会いはなく、
男運がないな…とぼやいてるみるも
就活の時期に入りそれどころではなくなる。
就活難と言われるだけあって、
不採用の通知を見る度、ストレス。
永瀬は簡単に、
一流の外資系企業に内定を貰っていて
うわ、ぜってえ顔だ…とか思ったけれど
異様なデータ処理のスピードと、
流暢な英語に、驚いた。
天は二物を与えたんだな、と神様を恨んだ。
やっと何とか掴んだ内定は、
どれも中小企業で。
せっかくの華のキャンパスライフは
儚く散っていった。
彼氏ができなかったのは永瀬のせいだ。
もっと好きになってしまったのも、
永瀬がカッコよすぎるせいだ。
なんだよ、ほんと。
ちくしょーーー!と叫びたくなる。
入社してからも出会いはなく。
趣味はいつのまにか、
ひとり居酒屋。
若くして居酒屋を営む岸くんと
出会ってからはもうずっとそこの常連。
おじさん人気あるのが、
よかったものの。
彼氏なし=四半世紀
うわあ。
文字にしてみると相当キツイ。
いつまで更新するのだろう。
もういっそ、
婚活でもしようかな。
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作者名:翠 | 作成日時:2016年1月22日 2時