さては永瀬。 (ページ27)

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27 : 親友ページ27

「 A！」

『 …モナちゃん』

「バカ！本当バカ！！」

モナちゃんが、
カーテンを乱暴に開けて入ってくる。

「宮崎に全部白状させたんだから！
今は先生に事情聴取されとるけど」

あの野郎…と、
思い出したように関節を鳴らす。

キッ、と私を睨むように見ると、

「なんで言ってくれなかったん？
うちそんなに頼れへん？」

『違うよ…心配かけたくなくて… 』

「心配なんかいつもしてるわ！
かけたくないなんて、何を今更！」

『 …… 』

「大丈夫かな？って気にかけてるんや！
いつでも、頼ってほしいんや！！
それが親友じゃボケ！！」

『モナちゃん… 』

ぽろぽろ泣き出す親友の姿に、
鼻の奥がツン、となった。

ぎゅっと抱きついてきたモナちゃん。

ふと、視線を横に向けたと思ったら、
怪訝そうな表情で、永瀬を見つめた。

「あれ、永瀬くんやん。なんでおるん？」

『助けてくれたの』

「あ、それは誠にありがとうございます」

深くお辞儀をするモナちゃん。

永瀬もつられてお辞儀して、

なんだか滑稽な光景に、
笑みが零れた。

「あ。カバン持ってくるね！」

そう言って保健室を後にするモナちゃんに
永瀬が、すげぇ、と呟く。

私に視線を向けて、

「いい友達やな」

ぽんぽんと頭を撫でた。