石百三十個 ページ7
私はそのまま森の中の木の根元に座り込んだ
わかってる。わかってるんだ
千空は私を守ろうとしてくれてることくらい
司君との時はちゃんと確証があった
だから千空もあの無茶苦茶な作戦にのってくれたんだ
でも、今回はそうはいかない
だから千空は私を連れていかないって言ったんだ
千空の言っていることに納得している自分がいるけど
でも、千空についていきたいと思う我が儘な自分がいる
あー、千空に酷いこと言っちゃったな
千空が私のこと頼ってないわけないのに・・・
『あ〜、最悪だ・・・』
千空「何いじけてやがんだ、A」
上から降ってきた声に顔をあげる
そこには千空が柔らかい笑みを浮かべていた
『・・・千空』
千空は私の隣に腰をおろす
千空「悪かったな、テメーがそこまでショック受けるとは思わなかった」
『いや、私が動揺し過ぎただけだから、気にしないで』
そう返しても千空は納得のいかない顔をしてる
正直、今までこんな状況になるなんて滅多になかった
それこそ昔はよく意見が食い違ってても千空にほとんど正論言われて論破されてたし
それからはほとんど千空と同じ意見のことが多かったから
こういうとき、どう対処すればいいのかわからない
千空「・・・僅かな確率でもテメーに危険な橋を渡らせるわけにはいかなかった。だからあえて突き放すようなこと言っちまった」
静かな静寂の中、千空の独白だけが響く
千空「・・・悪い」
きっと千空もうまく言葉が見つからないのだろう
さっきから似たようなことしか言ってない
千空「あれからクロムと話した。A、やっぱりテメーも硫酸採集に来い」
『・・・いいの？』
思わず目を丸くした
今まで千空が自分の意見を変えることなんてなかったから
千空「なんつー顔してんだよ」
『いや、てっきりそのまま連れていかないから留守番してろ。とか言いそうだったから』
千空「なんだ、行きたくなかったのか？」
『いや、行きたいよ！私は千空の助手だからね。どこまでもついていくよ！！』
千空「ククク、ああ、そうだな。テメーはそういう奴だよな」
どこかからかわれた気がした
千空「でもテメーは連れていかねえ」
・・・は？
突然の矛盾した爆弾発言に私はフリーズしまったのだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 387人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
御霊t(プロフ) - ろいさん» 応援コメントありがとうございます。これからも頑張ってまいりますので、暖かい目で見守ってくださると幸いです (2020年2月10日 20時) (
レス) id: 7857b88cec (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - いや…ほんと夢主ちゃんと千空の距離感好き…応援しています！これからも頑張ってください！！ (2020年2月10日 16時) (レス) id: d96f184469 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
