標的２５４ ページ41
病室には手当てを受けたバジル君がベッドで眠っている
僕もベッドを用意してもらったんだけど、寝てるわけにもいかないから近くのパイプ椅子に座る
ディーノ「バジルはどうだ？ロマーリオ」
ロマーリオ「命に別状はねえ。よく鍛えられてるみてーだ、傷は浅いぜボス」
僕が怪我を負っていなければ、炎の力で傷を少しだけ癒せたんだけどね・・・
ディーノ「Aの方は？」
ディーノ君の視線が僕の肩に巻かれている包帯に向く
ロマーリオ「肩の傷は深いが、急所は免れているし、それ以外はかすり傷だ。一応念のため輸血もしてある」
『これくらいなら、数日くらいで治るから気にしないで』
ディーノ「そうか」
ディーノ君が安堵の息を漏らす横で綱吉君が話を切り出す
綱吉「あの・・・で、彼・・・何者なの？やっぱりボンゴレのマフィアなんですか？」
ディーノ「いいや、こいつはボンゴレじゃない。だが一つ確実に言えることは、こいつはお前の味方だってことだ」
綱吉「なあ！どーなってんの！？ボンゴレが敵でそーじゃない人が味方って・・・」
ディーノ「それがなあツナ、そうも言ってらんねえみたいだぞ」
リボーン「あのリングが動き出したからな」
綱吉「リング？そういえばこの子も言ってた。ロン毛の奴が奪ってった奴だろ？」
リングのことを知らない綱吉君に僕が説明する
『そう。正式名をハーフボンゴレリングといって、本来なら、３年後まで然るべき場所で保管されるはずだったボンゴレの家宝だよ』
まぁ、これまで何回もボンゴレリングの継承を見てきたけど
このままだと、綱吉君は最年少でボンゴレリングを受け取ることになるね
綱吉「もしかして、すんげー高級な指輪だとか？」
『まぁ、確かに値のつけられないものだけど、それだけじゃないんだよ』
綱吉「それだけじゃない？」
リボーン「長いボンゴレの歴史上、この指輪のためにどれだけの血が流れたかわかんねーっていう曰く付きの代物だ」
ある意味呪われていると言っても過言じゃないね
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