標的２４５ ページ32
あれからなんとか家まで無事戻ることが出来た
数時間の睡眠ののち、僕は休日にもかかわらず、綱吉君たちと補習のため学校に向かっていた
僕の場合はこの間の骸君の件で結構な日数休んでしまったため出席率が落ちたためだ
綱吉君の場合は赤点のせいで補習らしいけど・・・
『え、綱吉君のお父さん、帰ってくるんだ』
武「へー、よかったじゃねーか。親父さん、帰ってくるなんて」
綱吉「うん・・・ま、まぁ・・・」
確か、綱吉君のお父さんって・・・門外顧問の・・・
そうだ、昔よく会ったことがある
その時は顔を隠してたからいいけど、会ったら上手く誤魔化せれるかな？
隼人「１０代目のお父様がご健在だとは・・・帰ってこられたあかつきにはご挨拶に伺います！！」
綱吉「いやいや、いーよ！あんなでたらめな奴に・・・」
『そこまで言うかい？』
綱吉「昔から言うことやることメチャクチャでさ・・・オレが小さい時からほとんど家にいないから何の仕事してるのか聞いたことがあるんだけど・・・世界中飛び回って、工事現場の交通整理をしてるのさ。だって」
綱吉君の言葉に僕は内心額をおさえる
その言い方はさすがに無理がある気がするんだけど・・・
もっとマシな言い方はなかったのだろうか
隼人「世界中・・・スか？」
『なんか、すごいね』
武「ワ、ワイルドだな・・・」
綱吉「怪しいでしょ？」
隼人「そ、そんなことは・・・」
綱吉「小さい時はよくわからなかったけど、今考えるとおかしいことばっかりでさ。だいたい２年間一度も帰ってこないなんてあり得ないよ！あんな父親・・・今更帰ってこられても・・・は〜」
憂鬱にため息をつく綱吉君に僕たちはお互い視線を合わせる
隼人「１０代目・・・」
武「んー・・・なあ、このまま遊びに行かね！？」
綱吉「え！？」
『確かに、いい気分転換になりそう』
隼人「ナイス野球バカ！そうしましょう１０代目！！あんま家庭のこととか考え過ぎない方がいいっスよ。俺んちなんかもっとドロドロのグチャグチャですしね！！」
笑顔ですごい事言うんだね、隼人君
でも、家庭のことか・・・
『僕も、正直親いないし、両親との思い出なんて一つも覚えてないからね。正直そういうことで悩める綱吉君が羨ましいかな』
すると周りが一瞬でシーンと静まり返る
え、僕なんかマズイこと言っちゃったかな！？
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