標的２２０ ページ3
腹部を蹴られた骸君はフラフラと後ずさる
骸「クフフ、随分とお粗末な攻撃ですね。もしかして、まだ僕のマインドコントロールが解け切っていないのでしょうか？」
『・・・どうだろうね』
綱吉「え！？Aも！でも、Aはオレに攻撃してこない」
リボーン「おそらく自分の意志で破ったんだろうな。だが、骸の言う通り完全に解け切れてねえな」
リボーンの言葉に思わず苦笑する
本当、正直いってギリギリってところだよ
『大丈夫だよ、綱吉君。心配しないで・・・』
綱吉「っ！A、血が！！」
『え？』
気付くとまた鼻や耳、今度は目からも血が流れてきた
流れる血に戸惑い、一瞬の隙をつかれた
骸「本当に、貴方は隙ができやすいです」
『ぐっ！！』
咄嗟にステッキでガードするも、衝撃までは防げず綱吉君の近くまで吹き飛ばされた
綱吉「A！」
隼人「Aさん！！」
綱吉君たちの声が微かに聞こえた
僕は来るであろう衝撃と痛みに耐えるため目を瞑るけど
来たのは痛みではなく包み込むような温もりだ
恭弥「何やられてんの？」
どうやら恭弥君が受け止めてくれたようだ
マインドコントロールのせいか、脳が揺れる感覚に襲われて体を動かせない
続けて攻撃しようとする骸君を僕を腕に抱いたままの恭弥君が止める
恭弥君の手には先ほど投げたトンファーが握られていた
恭弥「覚悟はいいかい？」
骸「これはこれは、怖いですねぇ。だが今は僕とボンゴレの邪魔をしないでください。第一、君は立っているのもやっとのはずだ。骨を何本も折りましたからねぇ」
綱吉「ヒバリさん、そんなひどい目に・・・」
綱吉君は恭弥君の怪我の具合に顔を青ざめる
恭弥「遺言はそれだけかい？ボンゴレってのがなんなのかは知らないけど、これ以上僕の獲物に手を出さないで欲しいね」
僕の肩に置かれている彼の手に力が込められるのがわかった
骸「クフフフフ、面白いことを言う。姫を守る騎士気取りですか、笑わせてくれますね。ですが、君とは契約しておいてもよかったかな？」
口角を上げる骸君に嫌な予感がした
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