都立音駒高等学校排球部の一条さん。 (ページ5)

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見学。ページ5

放課後。

いつもだったらそのまま帰るけど、今日は違う。

職員室へ頼まれた資料を届けた後に体育館へ向かう。放課後の体育館ってなんかちょっとだけ新鮮かも。

貴『ふふふっ･･･』

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ガラッ

体育館の扉を開けて･･･

貴『！？』

あれ･･･何か凄い･･･威圧感･･･。

身長大き過ぎない･･･？

いや･･･きっと幻覚。流石に。

ガラ･･･

体育館の扉を閉めて、もう一度開ける。

ガラッ

貴『･･･！？』

やっぱり･･･変わらない･･･。

黒「ぶひャひャひャひャひャ」

孤「クロうるさい」

黒「この子が研磨の言ってたマネージャーちゃんね～カワイイじゃ～ん？」

猛「はうぁ！」

孤「虎うるさい」

貴『･･･？･･･？･･･？？？』

孤「ごめん…うるさくって…来てくれてありがと…」

貴『･･･え？あ、うん･･･？』

孤「あー…とりあえず…練習…とか、見てみて…それで良いよね？クロ」

黒「おー良いぜーていうかおジョーちゃん、名前は？」

貴『えと、一条A･･･です』

黒「Aちゃんね～じゃ、ゆっくり見てってよ」

貴『あっ、はい』

音駒高校の排球部は、《しなやか》だ。

まさにネコって感じ。

別に全員が凄く強いって訳でもないのに、強い。

個々の力って事なのかなぁ･･･。見てて楽しい。ワクワクする。

―私は中学までバレーボールをしていた。

始めたのは小1。お姉ちゃんがバレーボールを好きだったからボールに沢山触れて、小学生が集まる練習会などにも行っていた。

元々は宮城に住んでいたけど、親の仕事の都合で東京に引っ越した。

でも、宮城にいた時に凄く仲良かった男の子がいたような･･･気がする。

誰だろう･･･また会えたら良いな。

で、東京に引っ越した後もバレーボールを続けていた。中2までは。

「―！･･･条！一条！一条っ！」

貴『っ･･･』

孤「ビックリした…ぼーっとしてたから…大丈夫…？」

孤爪君が心配そうな顔をしてこちらを見つめてくる。

そんなに見られると恥ずかしい･･･。

貴『あー･･･うん、大丈夫。ありがとう。』

孤「…なら、良かった…」

とりあえず今日は見学だけ、という事で私は帰る事になった。

黒「あーっと、Aちゃん」

貴『･･･？何でしょうか？』

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