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11.白兎はどんくさい? ページ17

わたしはなんだかたくさんわたしと同じ境遇の人に出会えて、すごく安心した。

なんだかこのままクリアするのも夢じゃないかもしれない。

そう思うと、なんだか諦めきれない。

最後まで生きる希望を持っていたいと思うようになった。

でも、さっきから何分も走っているので体力がもう限界。


「い、一体あいつの家はどこなのよお!」

わたしは思わず口を漏らす。

だってどこにもない

さっきから森みたいなところを走りまくっているが、アリスはストーリーでは案外早く見つけていたような気がする。

白兎もちゃんと家の場所を教えて欲しかった。

でもあいつはすごいおっちょこちょいだからなあ〜。

わたしはもう走れないので、ゆっくりと小道を歩く。

森林が見たことないほど綺麗だ。たまには森林浴もいいかもしれない。

そう思いながら歩いていると小さな家があった。

「まさか!」

わたしは疲れも吹っ飛び、家に向かって駆け寄る。


そこには間違いなく小さな木の表札に

white rabbit(白兎)

と書いてあった。

わたしはおもわず満面の笑みになった。

そして私はそうっと木製のドアを開けた。

作ってからずいぶん経つのか、キーキー音を立ててドアが開く。

私はゆっくりと中に入り、辺りを見渡した。

家はまるでログハウスのようで、掃除もちゃんとしてあり、私をもてなすためなのか、紅茶も入れてあった。

「それにしても、海斗こんな、まめだったけ?」

あいつの机って毎日ジャングルだった気がするんだけど。

その人が掃除も料理も、しかももてなすために紅茶を淹れてくれるなんて。

その様子を想像し、私はプッと吹き出した。

私は休憩し、紅茶を飲む。

そしてもう一度私はテーブルに近づくと、紅茶とともに扇子と手袋、それに小瓶があった。



ん?ちょっと待てよ?確かアリスって、扇子で大きくなるんじゃなくて小瓶で大きくなるんじゃなかったけ?

・・・うん。絶対そうだ。

私は深呼吸して小瓶を飲み干した。

その途端

また体が暑くなって、今度は地面から離れていく。

それが、自分が巨大化しているのだとやっと気づいた。

「やっぱり、扇子じゃないじゃない。どんくさいわね、あいつは。」

私は少しむくれた。

やがて、足が窓、顔がバルコニーから突き出した。

なんかどっかのゆるキャラみたい。恥ずかしすぎる。

私は顔が赤面した。

「早くきてええええええ!!」

私は我慢できず、思い切り叫んだ。

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作品ジャンル:ファンタジー
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いちうさぎ - たいやき帝国さん» ありがとうございます!すっごい嬉しいです! (2019年6月3日 20時) (レス) id: 28959445f3 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき帝国 - いちうさぎさん» リク完了致しました!ご確認ください! (2019年6月3日 10時) (レス) id: c9d3db91be (このIDを非表示/違反報告)
いちうさぎ - みなさーん。コメントお願いしまあす!!(^-^)/ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 28959445f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちうさぎ | 作成日時:2019年5月6日 17時

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