悪役の役割 2 ページ14
柚「ん......」
どうやら悪役さんが起きたらしい
少し木の木漏れ日に眩しそうに目を細める
そして、此方に気づいたのか目を見開く
柚「あっ.......」
「おはよう、疲れは取れた？」
泣いとったから、と言う言葉が出そうになるが飲み込む
柚「お、お見苦しい所を」
「いやいや、大丈夫だよ。それより目は痛くない？」
柚「えぇ、大丈夫です」
何や、ただプライド高く強情な子やと思ってたけどどうやらちゃうかったらしい
柚「あの、何故泣いてる理由を聞かないの？」
「ん？聞いてほしいん？」
柚「いえ.....」
「気になるけど、傷を抉るような事はしたくないねん」
泣いてる子に無理に理由を聞こうとは思わんやろ？
と言えば、納得したように頷く
そして、下を向きポツポツと私に質問をしてくる
柚「私に魅力がないのかな....」
「そんなことないで？綺麗な顔やし私は好きやけどなぁ」
柚「でもっ、好きな彼は他の女の子を見るのっ」
「それは.....」
グルッペンとヒロインの事か
そうやな
「君に魅力はたくさんあるで、でもそれが少し足りなかっただけや
無理に振り向いて貰おうとせず、ただ少し努力するだけでえねん」
悪役さんはよくグルッペンに絡みに行ってる
そして、ヒロインに罵声を上げているらしい
恋とは性格や視野を狭くするもんや
「君は何もしなくても美しいんやから、少し振り向いて貰えるように他を卑しめるんやなくて
自分を変えてみたらどうや？」
そう言うと、悪役さんは顔を上げ決心したように言う
柚「そうですね、今まで私が間違ってた。ありがとう」
感謝を言うとき、ふわりと悪役さんは笑う
「笑顔になれたらええよ、笑顔は一番可愛いからな」
私も釣られてニコッと笑う
柚「また、相談してもいいですか？」
「うん、ええで。いつでも来てや」
柚「なんだか貴方と話すだけで元気がでるわ」
「それは嬉しい言葉や」
悪役さんも私も微笑む
良かった、元気出してくれて
そうじゃないと乙女ゲーム進みまへんし
まぁ、この世界がゲームじゃなくても慰めるけどな
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正鵠 - お初にお目にかかります。とても楽しく読ませてもらっています。最高です!!めちゃくちゃ好きです｡お体に気をつけて、何時も応援しております！！ (2022年12月30日 12時) (
レス) id: 219e9e7512 (このIDを非表示/違反報告)
みずき - あの、、面白すぎて惚れました。あと、もうこれで終わりですよね？続編とかありますか？ (2022年5月10日 22時) (レス) @page30 id: 129e1b5429 (このIDを非表示/違反報告)
おうどん - 「謝りたいだけ」の「屋上へ出て叫べば」のところからが文字化け？しているのですがこれはそういう仕様ですが？それともほんとに文字化けですか？仕様だったらすみません… (2021年6月27日 19時) (レス) id: b93d80f750 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 良きｲｲｲｲｲｲｲｲｲ (2021年4月11日 12時) (レス) id: 7013fe3e1c (このIDを非表示/違反報告)
お味噌汁 - 偶然この小説を見つけて読んでみたんですが、最高です！！夢主ちゃんかっこよすぎて惚れてしまいそうでしたwこれからも頑張ってください！ (2021年2月22日 22時) (レス) id: b177bb908a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一縷
| 作成日時：2019年8月23日 13時
