□81話■ ページ21
□Aside■
和也「え、あー……わかりました。ふふっ(笑)
大丈夫です。じゃ後で。はい、失礼します」ピッ
二宮さんに電話した主は、どうやら親しい方のようで
軽快に会話を終えた二宮さんと、目が合う。
A「…誰からですか？」
和也「大将。今日入ってた子が体調不良で人手不足になったから、来れないかって」
A「それは…行かなきゃですよね…」
和也「まぁ、いつもお世話になってるし」
ガッカリなような、ホッとしたような
何だかよくわからない感情。
いつでも言えるから大丈夫。
今度、ちゃんと言おう…
そう、1人で思い直していたら
支度を終えた二宮さんが、ふっとこっちを向く。
和也「くる？一緒に」
A「へ？」
全く予期していなかった言葉に
気力のない返事で返してしまった。
和也「てかきてよ」
A「いいんですか？」
和也「大将も喜ぶだろうし。……ていうのは言い訳か」
少し離れたところにいた二宮さんが近づいてきて
あたしの前でふっと笑う。
視線を合わせるためにしゃがんで上目遣いの彼は
罪なくらい可愛い。
和也「日曜は俺にとって、わんこと一緒に過ごせる貴重な日なの。
だから無駄にしたくない。もっと一緒にいたい。それだけ。以上」
またそうやって嬉しい言葉を並べる。
あたしが浮かれちゃうのは、絶対二宮さんの所為もあると思う。
あたしが素直になれなくて何も言えないうちに
二宮さんは、いとも簡単にそんな言葉を言っちゃうんだもん。
和也「なんか文句あります？」
A「…ないです」
和也「じゃ行こ」
まんまと甘い言葉にのれられるあたしもあたし。
二宮さんはあたしの扱い方をよく知っている。
本当の飼い犬と化している説が濃厚になってきた。
2人で家を出てバイト先に向かうと
大将が変わらぬ笑顔で迎えてくれた。
大将「Aちゃん！」
もうすっかり、名前まで覚えてもらっちゃってる。
大将「一緒に来たのか、仲良いなぁ」
和也「お疲れ様です」
大将「おう、悪ぃな」
和也「大丈夫です。着替えてきます」
大将「Aちゃんはこっちな」
大将に促されて
安定のカウンター席に座った。
お店はとても繁盛していて
いつもより、結構賑やか。
A「今日、すごい人ですね」
大将「お陰様で！有難いことだよ」
A「ふふっ」
大将の笑顔につられて
こっちも笑顔になった。
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爽歌。(プロフ) - ににょちーろさん» コメント有難うございます！そんな風に言っていただけて、とても嬉しいです…！！機会があれば、是非書かせていただきますね(*´-`) (2017年6月3日 18時) (
レス) id: c1e035cb77 (このIDを非表示/違反報告)
ににょちーろ - 爽歌さん！めっちゃくちゃ面白いです。このお話♪1〜3まで早いペースで読んじゃうくらい面白いですよ！本当に(-^〇^-)！これからも応援してますほかの作品も書いてほしいなぁ〜！。なんて、、 あ、コメントは返していただかなくても結構です！ (2017年6月2日 21時) (レス) id: 2efc655b00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽歌。
| 作成日時：2017年5月23日 0時
