□77話■ ページ17
□Aside■
家までの帰り道
ふと隣を見ると、二宮さんの姿があって。
二宮さんの横顔って、本当に綺麗だなぁ。
…好きだなぁ。
と、見惚れていると
和也「…何？」
A「何でもないです」
見ていたのがバレて、慌てて前を向く。
すると、向こうの方から
またカップルが1組歩いてくるのが見えた。
A「…？」
すると、段々二宮さんの歩幅が小さくなって
不思議に思って二宮さんの方をもう一度見ると
和也「…」
目を丸くして、先を見つめていて。
小さくなった歩幅は間も無く止まってしまった。
どうしたんだろう？
A「二宮さ…」
「和くん？」
“和くん”
彼のことをそう呼ぶ声に
ドクンッと、心臓が波打つ。
バッと前を見ると
さっきのカップルの女の人が
二宮さんの方を見ている。
この人、どこかで…？
それに、隣にいる人も…
そんな一時の疑問も
次の二宮さんの言葉で、すぐに解決した。
.
和也「A…」
.
あ…そうだ。
二宮さんの、初恋の人。
ずっとずっと、忘れられなかった
あの人だ。
「やっぱり！久しぶりだね…」
和也「本当に。元気そうですね」
「和くんも。…こんにちは？」
A「あ、こんにちは…」
嬉しそうに髪をふわふわさせながら駆け寄ってきた“Aさん”は
とても美人さんで、上品な丈のスカートを揺らして
ふわっと笑った顔が、とても女性らしい。
二宮さんを見ると
それはそれは優しそうな表情をしていて
ズキッ…と
胸が痛む。
和也「…仲良くしてんだ？」
「えっ？あ…うん」
少し後ろから様子を見ている男の人をチラッと見て
照れ臭そうに微笑むAさん。
あぁ、そっか。
あの濃い顔の人が、彼氏さん。
実際会ってみると、より一層格好良くて
美男美女で、とてもお似合いだった。
「…今度、ゆっくり話そ？」
和也「大丈夫？Jに怒られない？」
「まぁ…なんとか頑張る」
和也「ふふ、そか(笑)…じゃ、またね」
「うん、また」
少し名残惜しそうにAさんは彼の元に戻って
彼氏さんが軽く会釈するから
あたし達も、つられてペコってした。
そのまま2人は、仲良く去っていって。
その後ろ姿を
あたし達は言葉を交わすわけじゃなく
ただ黙って、見ていた。
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爽歌。(プロフ) - ににょちーろさん» コメント有難うございます！そんな風に言っていただけて、とても嬉しいです…！！機会があれば、是非書かせていただきますね(*´-`) (2017年6月3日 18時) (
レス) id: c1e035cb77 (このIDを非表示/違反報告)
ににょちーろ - 爽歌さん！めっちゃくちゃ面白いです。このお話♪1〜3まで早いペースで読んじゃうくらい面白いですよ！本当に(-^〇^-)！これからも応援してますほかの作品も書いてほしいなぁ〜！。なんて、、 あ、コメントは返していただかなくても結構です！ (2017年6月2日 21時) (レス) id: 2efc655b00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爽歌。
| 作成日時：2017年5月23日 0時
