一人と一振と一匹 ページ13
『この仕事は受けてやる』
一期と揉め合っているこんのすけが俺の言葉にパッと顔を上げた
こん「ありがとうございます！では早速内容の確認を」
『その前に条件がある』
こん「何でございましょう？」
こてんと首を傾げ俺を見上げたこんのすけから視線を一期に移し言う
『一期一振に手出しはさせない様に言っておく事。任務先の本丸の誰かが、もし一期に手出しした場合...この仕事は放棄する』
こん「わかりました。伝えておきます...しかし彼等がそれを受け入れるかは分かりませんのでご理解をお願いします」
『あぁ、伝えておけばそれでいい』
「私からも一つ宜しいでしょうか」
こんのすけに視線を戻し頷いたと同時に
今度は一期が手を上げ声をかけた
こん「何でしょう」
「主殿に刃を向けた場合..例え如何なる理由があろうとも私はそれを“覚悟”と見受け、相手を斬ります」
こん「それは..」
『それはこの仕事の場合はやっちゃならないんじゃないか？一期』
こんのすけが言いかけたのを遮り俺が言えば
一期はむっとして俺を見る
「貴方の安全が保証出来ないならば受けません」
『お前さっきまでと言ってる事違う』
「それはそれ、これはこれです」
此奴...以外と融通が効かないよな！
『この仕事の内容わかってるか？さっき資料見てたよね？』
「えぇ、ブラック本丸へと赴き新しい審神者が来るまで本丸の建て直しを図るのでしょう？」
『そう、刀剣男士の傷を癒して本丸を直して、新しい審神者が来たら帰る......で！お前が斬ったらこの仕事成功出来ないよね！？』
「貴方に刃を向けるのが悪いのでしょう。刀とは元々命を取り合う道具です。相手に刃を向けた時点で死ぬを決めたも同じ事」
『ブラック本丸の刀剣男士がそう簡単に人間を赦さない事はお前が一番わかってるだろ』
言えば一期は言葉を止めた
『刃を向けられる、最悪殺されるを覚悟で審神者はこういう仕事を受けるんだ。同じ審神者の尻拭いの為にな』
「ならば政府は面倒事を押し付けたという事になりますな？」
『俺さっきそう言ったよね？』
何なのキミ、話聞いてて？
「...わかりました」
一つ呼吸を置いて頷いた一期は
もう一度こんのすけに向き合い条件を出した
「主殿が襲われた場合、正当防衛として刃を交えます。それでも宜しいでしょうか」
内容的にはさっきとそう変わってない
だが、一期もこれだけは譲れないのだろう..
こん「わかりました」
俺と同じ様に此奴の気持ちを汲み取ったこんのすけはにっこりと微笑み内容の確認を始めた
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風船ガム - オムライスさん» 有難うございます！一期一振、良いですよね。普段とは少し違った一期一振ですが、どうかお楽しみ下さい！ (2019年9月19日 21時) (
レス) id: 96bda523c0 (このIDを非表示/違反報告)
オムライス(プロフ) - とても面白いです！一期さん推しなのでとても嬉しいです！更新楽しみにしています！ (2019年9月19日 0時) (レス) id: 8c1b28c023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風船ガム | 作成日時：2019年9月16日 12時
