10話 ページ11
さぁ飯だ飯だ肉や！わーい！
シャオロンと鬱先輩の顔色はどんどん悪くなっていくけどな。
ガラガラと戸を引き、中に1歩足を踏み入れる。瞬間、人の目が集中する。ゾクッとした。でも俺は何も気付かないふりをして
『ええと、4名、なんですけど……』
と言う。すると店員さんは
店員「いらっしゃいませ〜奥の席へどうぞ〜」
優しく答えてくれた。ほっとしてもう1歩足を進める。次の瞬間、誰かに足をかけられ、盛大にコケてしまう。
『いったぁ……』
zm「A!!」
店員「お客様!!」
下衆な笑い声が響く。あぁ、ごめんなさい店員さん、そんな顔しないで。貴方のせいじゃない。
mb1「あれあれ〜？ここは獣人が来るような場所じゃねぇんだよ！」
mb2「帰れ帰れ！飯が不味くなる！」
何も言い返せない、そうだ、思い出してしまった。今まであの差別の少ない高校だったから気づかなかったけど、俺は獣人で、獣人は人にとって奴 隷なんだってことを。
唇を噛み締める。じわりと目が熱くなる。
mb1「猫ちゃん泣いちゃうの〜？？やっぱ獣人は我慢が足んねぇなぁ？？」
慌てて耳を隠すが、顔をグイッと顔を引っ張られた。
ut「おまえっ……」
mb2「顔はいーじゃんwwはは、心やさしー俺らがお前の事買ってあげてもいいよ〜？www」
くそ、くそっ、やっぱ人間なんてこんなもんなんだ、知っていたはずなのに、もう嫌だ……
そう、思った瞬間。バンッ!!!と大きな音がしてその場にいる全員がビクッとする。
sya「大先生、A連れて一旦外出て。」
ut「……！わかった、そっちは任せた」
sya「ははっ、伊達に近接最強なんて呼ばれてないよ〜？ゾム、いけるか？」
zm「……もちろんや、A傷つけたやつら、全員ぶっ殺す……」
sya「あー、これはもう待てないな？大先生、任せたよ？」
その言葉を合図にしたかのように鬱先輩が俺を連れて外に出る。腕を引っ張られる。いつもは俺が引っ張ってるのになぁなんて彼の大きな背中を見て思う。
中から怒号と悲鳴、それに何かが倒れる音。怖い、怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い……っ！
瞬間、鬱先輩にぽんっと頭を撫でられる。
ut「だいじょーぶ、だいじょーぶや。Aのことは俺らが守るから、な？」
『……ありがとう、ございます……』
それからはずーっと鬱先輩に引っ付いていた。何も聞こえないよう、何も見ないよう。ずーっと。
鬱先輩はそんな俺をいつまでもいつまでも、俺が落ち着くように頭を撫でていてくれた。
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白銀狐 - マジでありがとうございますっ！続きマジで楽しみにしてます！ (2023年1月25日 18時) (
レス) @page35 id: 46fb34583d (このIDを非表示/違反報告)
虚(プロフ) - きゃぁぁぁぁ！終わってないっ！！うれちぃぃい！！(逃げるどころか追いかける←) (2020年3月12日 18時) (レス) id: 7c0e52b0b9 (このIDを非表示/違反報告)
いちま(プロフ) - TARAKOさん» めっちゃありがとうございます！！！おかげでなんとか！！ぎゃんばるやす (2020年3月12日 18時) (レス) id: 871efea391 (このIDを非表示/違反報告)
いちま(プロフ) - 虚さん» 残念！まだ終わってないですね........まだ付き合ってもらいますよ！！(逃げろ) (2020年3月12日 18時) (レス) id: 871efea391 (このIDを非表示/違反報告)
いちま(プロフ) - コメント嬉しかったから今しちまったぜ☆明日も更新しよう！（できたら） (2020年3月12日 18時) (レス) id: 871efea391 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちま | 作成日時：2019年8月9日 20時
