大倉くんのヒロインにはなれない。 (ページ46)

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46.勝負ページ46

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大倉くんと一花ちゃんと、ダブルデート。

横山先輩は…いま…何を考えているんだろう。横顔は少し曇っていて、前を歩く大倉くんの背中を見ている。

「横山先輩、今日…」
「2人で、話したいです…後ででもいいので」

横『うん。俺もそう思ってた』

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ゲーセンに入ってからは、それなりに盛り上がってたんだけど、大倉くんがまさかの発言をする。

大『カップル交代しよーや』

横山先輩は、『なんでやねん』と阻止しようとしたんだけど、一花ちゃんは「じゃあグッパーで決めようや〜、で、グッパーでカップル変わらんくても文句ナシな(笑)」と案外満更でもない感じ。

わたしは嫌なんだけどな……。

こうゆうとき

大『一花の案にのった』

私はいつも

4人「「『『ぐーうっとぉーぱっ！』』」」

いつも…運に見放されるから。

大『わ〜！(笑)しっかりペア交代〜！』

一「忠義と違ってゆうちん先輩優しそー♡」

大『喧嘩売ってるやんな？』

一「べー」

横山先輩…。控えめに見つめてみると、横山先輩は小さく首を横に振った。

そうだよね…。仕方ないか…。

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その後、マ〇オカートをペアで勝負することになって、機材に乗り込む私たち。実際のカートみたいな造りになってるから、ハンドルもちゃんと回る。

横『よっしゃやるからにはガチやな』

大『横山くんこうゆう勝負事好きやもんな(笑)』

第1レースは、私と横山先輩の勝負になった。

「先輩、、手加減を…」

横『なにゆうてんねん。勝負やで』

「ひ…」

横山先輩ゲームになると燃えるから…(笑)
レースが始まる3秒前からエンジンをかける横山先輩の見よう見まねで、私もエンジンをかけたんだけど

《GO!》

大『エンストしてるエンストしてる！』

「わわわっ」

大『エンジンかけ直してエンジン！(笑)』

「はいっ」

大『Aめっちゃ横山くんに距離離されてるって(笑)』

すごい近距離でアドバイスをしてきて、大倉くんがちょっとでも動く度、ふわんふわんといい匂いがする。

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結局、負けたんだけど…正直ドキドキしすぎて勝負どころでは無かった。

「ごめんね大倉くん…」
大『全然！楽しかったな〜』

やっぱり、大倉くんがわからない。その笑顔は本当なの？