大倉くんのヒロインにはなれない。 (ページ28)

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28.必要最低限ページ28

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必要最低限しか話さない。わたしの心を守るためにそうしてるのに、大倉くんはどうして

大『A〜』

どうして、わたしを構うの？

大『一花今日休みなん聞いた？』

「うん、聞いてるよ」

必要最低限しか話さないって決めてるのに
なんで一花ちゃんは休みなの？

しゃがんで、私の席の机の上で腕を組んで
ニコニコしてる大倉くん。

困るよ…そんなの。
どうしたってドキドキしちゃうもん、

大『今日ってバイト？』

「えっと…うん」

大『あ。嘘ついた今』

「えっ」

なんでバレたの！？

大『放課後、空いてるやんな？』

「はい…」

大『スタバ行こ！』

大倉くんがちょっと恐ろしい…(笑)
スタバ行こ！の笑顔、ほんと可愛いけど。

大『なあなあ、Aってさあ』

ねえ、大倉くん懐っこくない？気のせい…？私が遠慮したり避けたりするほどに、大倉くんからの質問や、こうやって話しかけられる頻度が増えてるように感じる。

「一花ちゃん大丈夫かな。体調悪いって言ってたけど」

大『あ〜大丈夫大丈夫！(笑)普通に俺とLINEしてるし』

ああ、、、また余計な事聞いたおかげで胸が痛い。

大倉くんとずっとLINEしてるのかな。

いいな…一花ちゃんは。

わたしは大倉くんの連絡先も知らない。

知り合った1年の頃は嫌われすぎててそうゆうの聞ける未来さえ見えなかったし、

今は今で一花ちゃんがいるから、別に大倉くんの連絡先を知らなくたって、一花ちゃんを通せば困ることは無いわけで。

だから知らない。

知らなくていい、このまま…

大『AのLINE教えて、？』

これ以上近づいちゃダメなのに。必要最低限でいなきゃいけないのに。

大『お〜！(笑)ありがとう！！
スタンプ送っといた！』

なんで断れないんだろう。

休み時間になるたびに大倉くんはわたしの席に来るし、ああもう一花ちゃん早く帰ってきてよと願わずにいられない。

「一花ちゃんとどこにデート行ったの？」

一花ちゃんの話にしか興味無いのは知ってるし、いつも一花ちゃんの話を振らないといけない私は胸がズタズタなのに。聞きたくないのに

大『…、ディズニー』

「へえ！一花ちゃん可愛いかったんだろうなあ」

大『…うん。……。…。』

あれ、反応イマイチ？