24.決心(t) ページ24
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ヤスから、一花の好きな人は俺って聞いて
力が抜けた。
いっぱい考えた。泣き崩れてるヤスを踏み台にしてまで、俺は一花の手を取っていいのかとか
一花が今、好きな人はもうちゃんと
ヤスなんじゃないんかとか。
大『(明日…一花に誰が好きか聞いて、ヤスって答えたら…もう絶対、、諦めよう)』
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大『一花、ちょっと下行こ』
放課後、一花を下の自販機に誘った。何にも知らん一花は、普通に付いてきてくれる。
大『一花…あんな。』
一「ん?」
話してしまったら、何かが変わってしまうんだろう。もう元に戻られへんかも。
大『一花は、ヤスが好き。?』
頼むから、うんって言うて…
俺にお前を諦めさせて。
ヤスのことも、大事やから。壊したくないから。
どこまで俺はヘタレなんやろう。
やのに、、
一花の目は一瞬…確かに揺らいだ。
それを俺が見逃すはず無かった。
大『俺のこと…どう思ってんの?』
自販機で買ったジュースを持つ一花の腕を掴んで
そう聞いたら、
一「っ、」
いきなり逃げ出すみたいに走り出すから、
大『一花!』
絶対もう間違ったらあかんねん俺ら。
一「何言うてんのっ?今更」
教室に荒々しく戻ってきた俺ら。
一花はきっと逃げるつもり。だから問い詰めずにおられへんそんなん。
大『一花がどう思ってんのか聞きたいだけ』
一「っ、」
大『ヤスが好きなんやんな…?』
大『答えて、一花…』
一「…なんで…?なんで今なんっ?」
大『ヤスが好きって、言うてやっ』
問い詰めたら、一花はどんどん崩れだして
俺の中に封印した一花への気持ちは溢れ出して。
一「章大が、好き。」
大『俺の目見てゆって…』
一「っ、、無理やって」
大『なんで無理なん?』
もう、答えは分かってる。
一「忠義が…………好き」
大『……』
もう、止まらんから。
『嫌なら逃げろ』最後の俺の理性やったのに、一花は目を閉じた。
初めて触れる、思い焦がれた唇は、酷いくらい柔らかくて、切なかった。
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作者名:∞くらゆい∞ | 作成日時:2021年8月29日 0時