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16.呼び捨てモーニング ページ16

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大『A』



「へっ?」






朝、下駄箱で大倉くんにいきなり呼び捨てにされた。









大『今日からそう呼ぶから。』


「え、なんで、えっちょっ、大倉くん?」









それだけ言って、スタスタ行ってしまう大倉くんを
必死に追いかける。









大『…』

「なんか…怒ってる?」

大『怒ってないよ』









えー…でもちょっと不機嫌だよ〜〜っ









「あれ、、ピアス変えたの?」

大『うん、』

「そっか。それかっこいいね!」

大『ありがと。……』


「うん、」


大『…』









か、会話が続かない〜!!!!私なんかした!?









「もうちょいで1年生も終わるね、」


大『そやな』


「2年生、なりたくないなぁ」


大『なんで?』


「先輩が、3年生になっちゃうから」


大『……。いいやん別に』



「良くないよ!横山先輩が3年生になったら、、あと1年しか一緒にいられないし、毎日ここで会えないもん」


大『…は?』









えー!なんで不機嫌が増したの?!
は?って…泣こうかな?







一「おはよう2人とも!」

安『おはー』

大『おはよう』

「おはよ!一花ちゃん安田くん」

一「?忠義怒ってんの?」

大『怒ってないし』









すご。一花ちゃん。あの『おはよう』だけで
すぐ大倉くんの不機嫌に気付いた…。
やっぱりすごいな、幼なじみって。









や、違う。お互いを見てきた時間がそんな些細なことも気づくようになってるんだな…。いいな。









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「わたしには、、無理だな。」

大『え?』

「ううん。」









わたしは…今。
大倉くんにとって、どんな存在なんだろう。









友達くらいには、なれているんだろうか。









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.









朝の読書の時間、私は昨日買った本を読んでいた。
チャイムがなり、本を閉じてちょっと余韻に浸る。






「(続きどうなるんだろ、)」

大『ぶたとクマの物語?…なにそれ、』




「うわあっ!!お、大倉くん!」


大『はっはっはっ(笑)びっくりしすぎやろ』


「だっ、だって…。」


大『(笑)なぁ、それ読み終わったら貸して』


「えっ、これ?これ恋愛小説だよ?」


大『見たい』


「いま読み終わったし、いいよ。」









ありがとう!と私から本を受け取る大倉くんの指に、
少し触れてしまっただけで、顔が熱い。





大『読むの楽しみ〜』





どうか、2年生は大倉くんが今よりも
笑顔でいれますように。

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作者名:∞くらゆい∞ | 作成日時:2021年8月29日 0時

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