14.告白 ページ14
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一「わたしな、章大と付き合うことになってん。」
朝、学校にきたら、一花ちゃんに脈絡もなくそう言われた。
「え…」
一「昨日章大に告白されてさ」
「……。」
開いた口が塞がらないとは、こうゆう事なんだ。
じゃあ大倉くんの気持ちはどうなるの、
一花ちゃんの本当の気持ちは？
「一花ちゃんは安田くんのこと好きなの、、？」
一「うん。」
「なんで、、、」
なんでそんなに澄んだ目で、そんなこと言えるの？
大倉くんのことすごく好きだったんじゃないの？
「一花ちゃん…私は」
一「章大じゃないとあかんねん…！」
「どうして」
一「私の一番辛い時に支えてくれて、いつも私のこと考えてくれて。好きになってん。章大のこと」
「……そ、うなんだ、そうだよね」
たしかに
一花ちゃんが辛い時にそばに居たのは、
安田くんだった。
「大倉くんには、言った？」
一「言う前に知ってた。おめでとうって言われた」
大倉くん…。
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大『まだ帰ってなかったんや？』
「うん、！」
その日の放課後、わたしは大倉くんを待ってた。
「大倉くんのこと待ってたから(笑)」
大『あ〜………』
わざと軽めに言ったのに、大倉くんは勘づいたみたいで。やっぱりこの人に誤魔化しは効かないなあ。
「大倉くん！今日ちょっと寄り道しようよ」
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放課後に、大倉くんと二人で寄り道なんて
初めてでドキドキする。
「ここのケーキすごく美味しいんだよ！」
「あとねえ、コーヒーはあっちが美味しくて」
「あの道ちょっと行ったとこのご飯も美味しいし」
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大『Aちゃん。』
「ハイ、」
大『ありがとう。』
「……ううん…。こんな事しかできなくてごめん」
「やっぱり大倉くんは、笑ってるほうがいい」
「笑顔が好き。わたしはそう思ってるし
大倉くんの笑い声は、みんな幸せになるもん。」
大『……。ごめん。俺一花が好き』
誰に言ったのかなんて、今はいい気がした。
ただ、苦笑いをして空を見た。
風が吹いて大倉くんの髪を揺らした時に見えたのは
左耳に付いていた、一花ちゃんのピアスだった。
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2021年8月29日 0時
