プロデューサーと料理(Music様リクエスト) ページ20
雨の降る6月上旬の昼休み、南雲姉弟は食堂のキッチンを借りていた。
「これから増えていくんスかね〜。姉貴の早朝仕事。」
中央の台に両肘をついて姉の料理姿を眺める弟、鉄虎。
「まぁできるだけ弁当作るようにはしたいけど、避けられない時もあるかもね……」
そうため息を着きながらもの凄い手さばきで料理を進めていく姉、A。
そう、今回はAが朝早くから学校に出向いていた為、二人とも昼ごはんの弁当が無いのだ。
「でも姉貴。
別に食券買って食べるのでも俺大丈夫ッスよ？」
「鉄虎が良くても私はダメなの。
鉄虎もアイドルになったんだからもう少し自覚を持って行くべきよ。
思春期だからとか、運動してるからとかじゃなくて、体型を維持しないといけないの。
アイドルの栄養管理もプロデューサーの仕事、特に鉄虎は偏食気味でもあるんだから好き嫌いしなくなってから私の心配をして？」
そう言ってAは目の前にサンドイッチの山とスープを置く。
「今回は急であんまり材料使えなかったからこれくらいしか出来ないけど、その分沢山食べても大丈夫よ」
「おぉ！やっぱ姉貴の作るご飯はいつ見ても美味しそうッス！早速いただくっスよ〜」
それから二人は少し遅めの昼ご飯に入った。
「はぁ、物心着いた時から姉貴が作るご飯ばっかだったっスからかやっぱ一番安心する味ッスね〜。」
ゆるゆるな顔で微笑む鉄虎。
そしてまた目の前のサンドイッチを頬張る。
Aも嬉しそうに鉄虎を見る。
「そうやって美味しそうに食べてくれると作りがいがあって嬉しい。
あ、鉄虎、じっとして。口の横についてる」
何かに気づいたのかそう言ってパンのカスを摘むA。
すると、そのとった腕をグッと引かれる。
そしてそのままパクリと鉄虎がAの指ごと口に入れたかと思うと、ペロッとさっきAが取ったパンのカスを食べた。
「えっ、ちょ……鉄虎？！」
「ごちそうさまッス！姉貴の作ったものは最後まで綺麗に食べる。最後の一口まで味わって。
美味しかったッスよ！」
そして鉄虎は目を細めて笑う。
それから「あっ、そろそろ時間ッスね」と言って敬礼して去っていった。
(最近あまり姉貴に頭とか撫でてもらえなかったッスから……これくらいの甘えはいいッスよね)
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結葉(プロフ) - 更新待ってます‼ (2023年3月4日 10時) (
レス) @page30 id: d9ce17d90a (このIDを非表示/違反報告)
時間一日（ときまいちじつ）(プロフ) - れいありすさん» コメントありがとうございます！思ったことを言葉に表すの難しいですよね。それでも伝えようとしていただけただけで本当に嬉しいですし、ありがたい気持ちでいっぱいです。不定期更新ですが完結は必ずしますのでゆっくりとお楽しみいただけると幸いです。 (2020年4月27日 11時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
れいありす(プロフ) - この物語とても面白いです!言葉では表せない位何て言うか...面白くて大好きです!更新頑張ってください!応援しています！ (2020年4月27日 8時) (レス) id: 897e8a62fb (このIDを非表示/違反報告)
Music(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございました (2019年11月30日 10時) (レス) id: ac04f81fab (このIDを非表示/違反報告)
矢澤こゆき(プロフ) - 時間一日（ときまいちじつ）さん» 作者さんの更新が速すぎて驚きました｡投稿ありがとうございます!! (2019年11月24日 19時) (レス) id: 9da7dff2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時間 一日（ときま いちじつ） | 作成日時：2019年10月13日 16時
