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人魂5つ ページ6

川西side〜

「今から緊急会議を始める。」


圧のある響く声に目を向ける。


その声の主はここの旅館の管理人である、鷲匠鍛治さん。


怒るとかなり怖いが、ここまで旅館を発展させた凄い人だ。


「今回は、五色が拾ってきたニンゲンについてだが。

俺は別にどうしてでもいいと思っている。


追い出したければ追い出せばいいし、喰いたきゃ喰えばいい。


害がなければ恩を売って働かせてもいい。


実際人手不足だしな。


それにニンゲンは寿命が短い分、感情を持つと言われている。


接客業辺りなら適任だと思うが……。

あとは、話し合って後に報告するように。


せっかく集まってもらって悪いが俺は今から出ねぇと行けねぇからあとは任せた。


1ヶ月ほど空ける。


その間までにどうにかしろよ。」


鷲匠さんはそう言い残し、ワシに変化し窓から飛びさっていった。


「……俺、ニンゲンちょっと苦手なんすけど」


鷲匠さんが居なくなって最初に口を開いたのは猫又の白布だった。

白布のニンゲン嫌いはちょっとどころではないだろうがそこはつっこまないとする。

すると白布の発言が火種になったのか、チラホラと

俺も……って声が聞こえてくる。


実際俺もそこまで得意じゃない。


昔、ニンゲンと妖怪が共存してた時代に、ニンゲンは俺たち妖怪を利用して多くの祖先たちを傷つけていた。


俺自体は特に危害が加えられた訳では無いが、祖先たちが残していった野性本能が恐怖を煽り、自分から近づくことは無かった。


あの女の人は前体験した恐怖ほどの震えは無かったが、それでもべったり触れるのはちょっと躊躇する。


「でっ、でも今回は悪い人ではなさそうでした。

俺たちのしっぽや耳を見ても驚かなかったし、お礼も言ってくれました。

そして、自分には何も無いと泣いて謝ってました……。


俺はあの女性は信じても大丈夫かと……」


だんだんと声が小さくなっていく鎌鼬(かまいたち)の五色。


白布は一切表情を変えず五色の次の言葉を待つ。


「だからあの……俺は彼女にどうしたいか聞いてみるのがいいかと……思います。」

そう五色がいうと白布は少し考える素振りをして、俺に話を振ってきた。

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時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - シロさん» 返信遅くなってしまいすいません。コメントありがとうございます。更新頑張ります^^* (2020年2月2日 9時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 妖怪パロ面白いです!これからも更新頑張ってください! (2020年1月30日 16時) (レス) id: 1aa23a7ddd (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - あに芋さん» ありがとうございます!初めての妖怪パロ作品がこの作品と聞いてとても嬉しいです^^*他にも多くのパロディがありハイキューってそこも楽しいところですよ! (2020年1月20日 22時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
あに芋 - 妖怪パロなんて初めてみましたがめっちゃ面白いです!!更新待ってます!! (2020年1月20日 0時) (レス) id: d6f2ad8f63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時間 一日(ときま いちじつ) | 作成日時:2019年7月30日 15時

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