人魂3つ ページ4
ゴソゴソと聞こえる話し声で目が覚める。
白いカーテンは日で透けて明るくぼやけている。
私……さっきまで暗くて痛い道を歩いて……。
腕が持ち上がらない。
見ると包帯が巻いてある。
足もなんか、巻いてある感触。
そして痛みが走る。
頭もガンガンしてどうやら起きれそうにない。
ここはどこだろうか。
一体誰がこんなことを。
そんな疑問がグルグルと駆け巡っていると、
シャッと爽やかな音と共に、カーテンが開きふわふわの耳と大きなしっぽを生やした青年が顔を出した。
私を見るなりびっくりした様子で、
「か、か、かわ、川西さんっ！
起きました！！
ニンゲンが目を覚ましました！！」
そう大声で叫びながら向こうに行ってしまった。
それからしばらくして、さっきの青年とこれまたモフモフの耳と尻尾を生やした青年が顔を出す。
「おー、思ったより回復早かったな。
あの、大丈夫ですか？？
あんた、うちの前で血塗れで倒れてたっぽくて、こいつが運んできたんですよ。
んで、ここに運ばれてから丸一週間。」
どうやら私の状況を説明してくれているようだ。
「そう……ですか。
ありがとうございます。」
ようやく絞り出した声でお礼を言う。
助かって、ここまでしてもらえた。
嬉しくて暖かいはずなのに何故か体はまだ冷たくて、ポロポロと涙が溢れてきた。
動かない腕は涙を拭うことも出来ず、ただ静かに嗚咽を繰り返す。
目の前の青年たちはどうしようか焦っているようだ。
そりゃあ一週間も寝てたやつが起きた途端泣き出すなんて迷惑なだけだろう。
「ごめ、なさっ……。
嬉しいはず、なんですが……。
なんで、なんでっ、こんな私を助けて、しかも一週間も……。
私はなにもっ、持ってない……。
ごめんなさっ……、ごめっんなさ……うっ……」
ただ、とにかくどうしようもない嬉しさと、悲しみと、自分に対しての怒りが込み上げてくる。
ただ泣くことしか出来ない赤ちゃんのように、今は泣くことしか出来なかった。
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時間一日（ときまいちじつ）(プロフ) - シロさん» 返信遅くなってしまいすいません。コメントありがとうございます。更新頑張ります^^* (2020年2月2日 9時) (
レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 妖怪パロ面白いです！これからも更新頑張ってください！ (2020年1月30日 16時) (レス) id: 1aa23a7ddd (このIDを非表示/違反報告)
時間一日（ときまいちじつ）(プロフ) - あに芋さん» ありがとうございます！初めての妖怪パロ作品がこの作品と聞いてとても嬉しいです^^*他にも多くのパロディがありハイキューってそこも楽しいところですよ！ (2020年1月20日 22時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
あに芋 - 妖怪パロなんて初めてみましたがめっちゃ面白いです！！更新待ってます！！ (2020年1月20日 0時) (レス) id: d6f2ad8f63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時間 一日（ときま いちじつ） | 作成日時：2019年7月30日 15時
