第四話 ページ5
「準備はできたか？」
「うん！できたよ！」
センゴクの問いかけにAは元気よく答える。
「帰ったらいっぱいお話してあげるね！」
「あぁ、楽しみにしている」
全力で両手を振るAを見送りながら海兵たちは肩を落とした。
「寂しくなるねぇ」
「可愛い声が3日も聞けないなんて仕事のやる気も出ねェな」
「貴様は普段から仕事なぞやっておらんだろう」
✕ ✕ ✕
ハンコックの船に乗ったAは久しぶりの外に心を踊らせていた。
「海！久しぶりに見た！
綺麗だね、ハン姉」
「あぁ、Aと妾の次に綺麗じゃな」
キャッキャと甲板を走る少女をうっとりした目で見つめるハンコック。
最初の出会いはかなり酷かったが何が彼女の心を掴んだのか今では愛を持って二人の関係はできていた。
「あまりはしゃぐでない、海に落ちたら危なかろう」
ハンコックがそう呼びかけると満面の笑みで答えるA。
(本当に愛らしい子じゃ)
海風がさわさわと吹く。
その風はAの鼻をかすめまた空へ舞い上がった。
「……ﾊｸｼｭﾝ」
小さなくしゃみとともにぐらりと船が揺れる。
ゆっくりと船は速度を上げどんどん前に進んでいく。
急にさっきより倍ほどの勢いで船が速度を上げたのである。
「何事！？」
船員たちから悲鳴が上がっている。
ということは意図的に速度を上げたのではないのだろう。
ではなぜ勝手に船のスピードが上がったのか。
鼻をすする方向を見ると答えは明白であった。
「Aはこの巨船をも操れるというのか」
「あやつる……？」
不意打ちのくしゃみでまだ制御できてない能力を発動してしまったのだろう。
船の能力を底上げしたことによって今この船は制御不能な速さで海を進んでいた。
「なんとも底知れない力、愛らしい……」
船からの悲鳴は未だ続いていた。
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たろ。(プロフ) - 威力規格外で草。利用じゃなくちゃんと愛されててよかった (2022年7月1日 3時) (
レス) @page5 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - エース助かって欲しいですね！これからも無理せずに頑張ってください！楽しみにしてます！ (2019年8月13日 18時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：時間 一日（ときま いちじつ） | 作成日時：2019年7月28日 23時
