ジェイドくんは拝みたい【ツイステ】

・ ページ8

課題を終わらせるため図書室へ調べものをしに来たジェイド・リーチ。


(図書室は落ち着きますね、本が多く並んでいるところとか秘密の部屋と似ていてフフフ)


今回は魔法史の課題で、好きな歴史の書物を参考にレポートにまとめて提出するといったものだ。

(さて、参考書物を探しましょう)


本の背表紙を指でなぞりながらジェイドはゆっくり本棚の間を練り歩く。

少し歩いてジェイドが立ち止まったのは魔法造形の歴史書だった。


(魔法造形……いわゆる芸術家と呼ばれる方達が元のセンスと高レベルな魔法技術で作り上げる絵画をはじめとした芸術作品のことですね。

確か絵画の中に入ることができる技法や喋る彫刻などが有名ですね。


それを綴った歴史書物のレポートはあまり聞きませんしいいものを見つけました)


早速その書物を数冊手にとったジェイド。

そこで何かを見つける。


(……これは……？)

疑問に思って手にとってみるとそれは

「様々な生き物の……番(つがい)……？」

生物の本だった。

(本を戻すときに巻き込まれてしまったのでしょうか……？)

なんとなく本を開いたジェイドだがそこでまたあるものを発見した。

(付箋……ですね。


ライオンのページ、オオカミのページ……。


タコやウツボにも……マニアックですね……。

おや、妖精やドラゴンのページにも付箋が……。

これは一体……？)


他に手がかりはないかと他にも本を出しては奥を覗く作業を繰り返すジェイド。


一時間経つ頃には、その他三冊ほど付箋のついた本を見つけた。


(一冊目の他に背景や人物の描き方、様々な国の言語、植物や星などに込められた意味……。


言語の本に至っては愛の伝え方のところに付箋がついているなんて随分と露骨ですね。


ここは男子校のはずですが……男子生徒が少女漫画でも描いているのでしょうか……？)


結局シフトの時間になったため、ジェイドは諦めて見つけた本を抱え寮に戻ることにした。

ジェイドくんは語りたい→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す