海に出て愛される【ONE PIECE】 (ページ35)

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賑やかな音と顔に当たる光でパッと目が覚める。

お腹あたりに乗ってる厚みのある少し重いクッションを退けようと手を置いたときだった。

「あ！起きた？

おはようA」

後ろから急に声をかけられ頭が覚醒する。

「…あ、ベポさん！

おはようございます、すみませんすぐ退きます！」

そう言って立ち上がろうとするAをゆっくり引き戻し、ベポは首をふる。

「待って、キャプテン起こしちゃう」

そう言われ視線を辿ると、両手を頭の後ろで組みベポの体に身を預けるローがいた。

まだ眠っているようで瞼は固く閉じている。

「珍しくちゃんと寝てるからもうちょっとだけ寝かせてあげて」

優しい声色に愛されてるんだなぁと思いながらローの顔を見る。

濃い隈と眉間にしわの寄った寝顔であまり寝ない人なのがうかがえた。

「お、Aちゃん起きた？

もうすぐ島につくけど朝飯は食べてくよな？」

「ペンギンさん、おはようございます。

では、お言葉に甘えて」

「おう、どーんと任せなAチャン！」

「シャチ、お前何もしてねーだろ」

そう言って二人は小競り合いながら奥へ行ってしまった。

すると次は

「あら、Aちゃんおはよー。

って床で寝てたの！？

いくらベポがいるからって女の子床で寝かせるとか何事？

気が利かなくてほんとごめんね…」

「イッカクさん、おはようございます！

いえ、乗せてもらえるだけありがたいので」

「そう？

まだそこ動けないみたいだしまた後で話しましょ」

「ありがとうございます！」

それからも通りすがるクルーたちに声をかけられては挨拶を交わすAであった。