海に出て愛される【ONE PIECE】 (ページ2)

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「それにしてもほんとにべっぴんさんだよなぁ。

うちに嫁に来ないか？

息子もお前さんのことえらく気に入ってるしな」

「そういうならおれんとこ来いよ！」

「なに、アタシの子だって負けてないさ」

ギャーギャー騒がしくなってくるバー。

マスターはグラスを拭きながらニコニコ。

Aは大きなため息をついていた。

するとガランガランとドアのベルが大きな音をたてる。

何事かと店内は静まり返る。

視線の先には正義を背負った大きな男。

その男は大きく息を吸って一言。

「孫はやらんぞ!!」

店内はビリビリと震える。

照明は揺れ、椅子はカタカタ音を鳴らし、食器がひとりでにズレていく。

「……いらっしゃいませ、ガープさん」

「おー、邪魔するぞ」

「また変なタイミングで……」

先程の振動で落ちそうになった皿をキャッチしながらガープはカウンターに座る。

「やーすまんな、大声出して。

茶をもらえるか？」

「かしこまりました」

ガープから皿を受け取りながらマスターは奥へ消えて行く。

気づけば店内はまた徐々に騒がしくなっていた。

「A。

元気にしとるか？」

「うん、マスターのおかげで町のみんなのおかげで楽しいよ」

「そうか。

A、海軍にならんか？」

「ならないよ」

「……そうか」

「……え、今ので勧誘いけると思ったの？」

「……そんなことよりA」

「あ、そんなこと……」

「センゴクがお前に会いたいと言っててな、ちと会ってやってくれんか？」