羽ってチート ページ8
カイト視点
「うわぁ………」
羽でだいぶショートカットしてきたこともあり、次に目の前に立ちはだかるのは
「かいだん……」
終わりの見えない階段だった。
上の方では座り込み、倒れ込む人達が死体のように転がり、下から見上げる人達もまた、絶望に打ちひしがれていた。
「飛ぶよ…」
小さな合図を紫に送り、大きな羽を動かすカイト。
一気に浮き上がり、階段に沿うように素早く低空飛行していく。
カイトと紫は速度を上げ、一気に化け物から距離を取った。
「なんでこんなに低いのぉ?」
紫が暇そうに問いかけると
「ん〜…なんとなく」
ぼんやりとした返事が帰ってくるのであった。
「―そういえば、君はどうしてここに来たの?」1
僕もわからないんだけど、と付け足してカイトが聞く。
「ん〜…起きたらここにいた」
ふぁ、と小さなあくびをして紫が答える。
「そっか…僕は気づいたらここにいた」
そんな結論の出ないことを二人で話していく。
カイトが紫を無理矢理に降ろさない理由が一つだけあった。
そう。
紫は異常なまでに軽いのだ。
11歳と聞いたが、身長はわずか130くらいだし体重は30もなさそうだ。
「賢いね…紫は…」
そんな事を言うと、紫は頬を真っ赤にして
「えへへ」
と笑った。
カイトにはそれが、11歳にしては無邪気で可愛らしいな…
なんて思えたりしたのだった。
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クロロフィル@深緑の指揮者/あるりーす(プロフ) - とりあえずイカノ伏字しようぜ() (2022年11月3日 13時) (レス) id: e7c7774a04 (このIDを非表示/違反報告)
アゲハ??@ペテ神(初心者)#エタフェア?色担当(プロフ) - クロロフィル@深緑の指揮者/あるりーすさん» なんで... (2022年11月2日 19時) (レス) id: 44c2b23576 (このIDを非表示/違反報告)
クロロフィル@深緑の指揮者/あるりーす(プロフ) - やっぱりシヲカラは伏字…なんでや (2022年11月2日 17時) (レス) id: e7bd3124a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アゲハ | 作成日時:2022年11月2日 16時