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＿＿暑い。
暑くて死んでしまいそう。
蝉の声が響く八月初旬。
ただ立っているだけでも、じわっと汗が滲んでくる。
私はこの季節が嫌いだ。
汗をかくのはもちろん嫌だけど、この溶けてしまいそうなほどの蒸し暑さ。
梅雨が明けてからしばらく経つというのに、どうしてこうも蒸すのだろうか。
スーツが汗ではりつくというのに、上着を着ていたら死んでしまう。
透けないシャツとかできないかしら。
会社に向かうまでの間にそんなことを考える。
もっとも、会社に着いたらむしろ寒いと思うほどなんだけど。
「おはようございます」
受付の人と挨拶を交わしてエレベーターに乗り込む。
最近は暑すぎて早い時間に起きてしまうものだから、会社に到着する時間も早くなってしまっている。
エレベーターの閉じるボタンを押そうとしたとき、
TH「ごめん、僕も入れて。」
乗ってきたのはテヒョンさん。
私の上司だ。
TH「おはよ〜」
「おはようございます」
テヒョンさんは、誰に対してもふわふわとした対応をとることが多い。
なんだかあまり上司って感じがしなくて気が緩んでしまう。
同じ部署なので当然行先は同じ階なので、挨拶の後に少しの沈黙が流れる。
TH「今日も暑いね」
「はい…本当に」
TH「佐倉さん、今日早いね」
「最近は暑くて長く寝ていられないんです。」
TH「あ〜…特に今日なんかはねぇ…」
そういえば、テヒョンさんはいつ来てもオフィスにいる。
この人、毎朝こんな時間に出社しているんだろうか？
さすが本社の韓国から出張に来ている人は違うな。
あまり働きすぎもよくないと思うけど、この人の負担を減らせるように私も頑張ろう。
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作者名：ゆきだるま | 作成日時：2021年8月7日 1時
