歴代最強リコリスは文ストの世界に行きます

朦朧って漢字難しい... ページ12

Aside

大人しくなった敦くんが話しだした。



敦｢うちの孤児院あの虎にぶっ壊されたんです。畑も荒らされ倉も吹き飛ばされて───死人こそ出なかったけど貧乏孤児院がそれで立ち行かなくなって口減らしに追い出された｣



なにそれ、理不尽！



太｢……そりゃ災難だったね｣



「酷い！敦くんは悪くないのに！」



国｢それで小僧。殺されかけたと云うのは？｣



敦｢あの人食い虎──孤児院で畑の大根食ってりゃいいのにここまで僕を追いかけてきたんだ！｣



敦くんの話によると、空腹の中必死に虎から逃げたらしい。



その話を聞いて、違和感を抱いた。



空腹で頭が朦朧としてる状態で虎からにげられるの？



私達リコリスみたいに訓練を受けてるわけでもないのに？



火事場の馬鹿力ってやつかな？



いやでも、と考えていると、太宰さんが口を開いた。



太宰｢それ、いつの話？｣



敦｢院を出たのが２週間前。川であいつを見たのが…４日前｣



国｢確かに虎の被害は二週間前からこっちに集中している。それに四日前に鶴見川で虎の目撃証言もある｣


おお、ぴったりだ！



「ホントだ！日にちあってるね！あ、いや、疑ってたわけじゃないよ！？」



敦「う、うん、わかってるよ」



私達が話していると、太宰さんがそれはそれはいい笑顔で



太｢二人共これから暇？」



と言った。



「暇です！」



面白そうだから即答した。



私はいつも、やりたいこと最優先だからね！



敦くんは、嫌そうだったけどお金につられて来ることになった。



ちなみに国木田さんは来ない。



なんか用事があるらしい。

傲慢ってことはわかってる→←国木田さんてリアクションいいよね

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