3:extraordinary day ページ4
やっと家についた。
ゴクッとつばを飲む。これでも緊張しているのだ。
よし、行くか。
覚悟を決めて家に入る。
「ただいまー」
さぁ、どうだ?
ドアの音を聞きつけてやってきた母の反応を伺うと。
「...おかえりなさい」
無愛想に返され、そのまま歩いていった。
これは、成功だよね...?
怒られなかったし、うん、成功だ!
じわじわとくる歓喜を噛み締めながら手を洗い、自分の部屋に向かう。
というか、おかえりって言われたのも久しぶりだなぁ
とりあえず、この検証結果を書き留めておこう。
そこらへんのノートからとって、[記録帳]と書く。
見られてもいいように当たり障りのないタイトルにしないとね。
_____________以下、記録内容である。
6/26 (月)
今日、異能力を使った。
正直使いたくなかったけど、いつもみたいに我慢できなかった。
仕方ないよね。
それはともかく、異能力について。
学校で「理不尽のない世界」に異能力で変えた。
”あの時”みたいに尋常じゃない光が出て、目を開けたら公園にいた。
お母さんに怒られるかどうかで成功したか、検証してみると
怒られなかったから成功していると思う。
久しぶりに、挨拶もされた。
明日からも記録していく。
追記:理不尽のない世界って、どんな世界だろう。
いや、今更感あるのは承知の上だよ。
けど気になってさ。
でね、私が出した結論は__________。
※此処から先は判読不可。
記録者:武装探偵社調査員、太宰治
4:don't ignore discomfort →←2:Verification experiment
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作者名:アイスクリスタル | 作成日時:2023年7月14日 21時