- 子犬とストーカーさん / うらたぬき-

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｢どうしているんですか..!!｣


外に飛び出ると声を潜めつつ浦田を軽く睨む

どーどーと手でやりながら私をなだめると'会いたかったから'と笑った


｢兄にバレたら...それに、兄の友達も来てて...｣


バレた時のことを想像すると顔が青ざめるのがわかった

浦田は私の腕からパーカーを取ると肩にかけてくれる

それから、私を抱きしめて'でも、会いたくて'と言った


｢...どうして浦田は私の事が好きなんですか ?｣


私に会いたがってくれるのは嬉しい。浦田は私に初めてをくれるから わくわくする

だけど、私は浦田の事を今日知ったばかりで会った覚えも好かれることをした覚えもない


｢公園で、君がお茶を渡してくれたから。｣


浦田はふわりと笑って言った

が、私にはそんな記憶が無い。

よく話を聞くと 元カノさんと喧嘩し別れたつらさから真昼間から公園のベンチで黄昏ていたらしい

そんな所、夜通りかかった私が浦田にお茶をあげた...と。

正直'そんな事で'と思ってしまった。

しかし、浦田にとってそれは'そんな事'ではなく特別だったみたい


｢本当に嬉しくて...有難う｣


ぎゅうっときつく抱きしめると首筋に顔を埋めた


｢浦田の傷が少しでも癒えたなら良かったです｣


と抱き締め返した

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