kir 甘やかし(1) ページ22
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※男主
「Aお兄ちゃーん! !」
「おお,こいろちゃん。大きくなったねー」
久々に実家に帰ってきた俺は,目の前にいる小さなお隣さんと話をしていた。
にしても,ホントに大きくなったなー。
その感動はまるで,父にのような感覚だった。
「あのねー,いろ,お願いがあるんだけど……」
「ん?どうしたの?」
「クレープ食べたいなーって。ダメ,かな?」
「いいよ,行こうか !」
確か,駅前にクレープ屋があったはず。
ここからそう遠くはないし,そこにしよう。
「やったー! !」
「今日はすごく寒いから,コートとか,厚めの上着を着て行こうね」
「はーい! !」
と,可愛く返事をする彼女。
もう全てがとても愛おしい。
彼女がお腹一杯になるまで甘やかしてやりたい。
そんな母性に似た感情は外の寒さによってかきけされた。
〜〜〜
「あー! !いちご,Aくん,いちごあるよぉ! !」
目的地につけば,彼女は早々に目を輝かせ,はしゃぎだした。
「ミックスフルーツとか,フルーティーピーチとかあるみたいだよ」
「! !じゃあいろ,ミックスフルーツにする! !」
「いいよ,じゃあ並ぼうか」
列ができているそれの最後尾に足を傾ける。
が,上着の裾のほうをツンと引っ張られ,反射的に振り向く。
「いろ,まだ決まってない……」
「あれ,でもミックスフルーツにするって」
「チョコバナナもいいなーって思って……」
それには心配及ばない。
「とりあえず並ぼうか」
並んでいる途中に決めれるだろう。
どっちも買ってあげてもいいのだが,夕飯が食べられないとなると,いろちゃんのお母さんに迷惑をかけることになる。
さて,どうするか。
「ね,そのフレーバー美味しそうだね」
「あ,食べる?」
ちらっと聞こえたカップルらしき会話。
その手があったか。
ついに俺たちの順番がきたのだが,当の本人は未だに悩んでいる様子だった。
「うーん……ミックスフルーツください! !」
よくできました。
だがその彼女の決断を水の泡にしてしまう。ごめんね。
「チョコバナナひとつ」
「はい,ミックスフルーツと,チョコバナナですね。少々お待ちください」
「あれ,A君チョコバナナにするんだ,美味しそうだもんね」
嬉々として話かけてくれる彼女。
「チョコバナナ美味しいよね」
これは嘘だ。俺はあまり好んで甘いものは食べたりしない。食べれてもせいぜいティラミスくらいだろう
「お客様,大変お待たせいたしました。」
店員さんに気付き,会計をぱぱっと済ませいろちゃんに渡す。
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とりっぴぃ
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苺飴。 - 音さん» 貴重なご感想ありがとうございます！更新が不定期で申し訳ないです……。できるだけ間を開けないように更新するように努めます！ありがとうございました。 (2018年2月24日 22時) (
レス) id: 61f445cd36 (このIDを非表示/違反報告)
音(プロフ) - こんばんは、いつも拝見させていただいています。苺飴。さんの2さんと7さんめちゃくちゃ好きです。これからも応援してます...！ (2018年2月24日 21時) (レス) id: ae71442de0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺飴。 | 作成日時：2017年11月22日 23時
