sntn 近くて遠い(2) ページ15
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前回の続き
「こんなにも遠いんだよ……」
「……そうだね」
「このまま時間が過ぎてったら……先端はもっと遠くへ行っちゃう」
「そしたら私の見えないトコまで遠くに行って……」
「そんなことないよ」
「え?」
「だってさ,同じクラスじゃん」
「ここで会ったらまだ会えるでしょ?」
「でも……遠いし」
「……Aさんが好きな限り,僕はどこにも行ったりしないよ」
「え……?」
「好きなんでしょ,僕のこと」
「視界に映るんだもん,僕のこと見てるAさん」
一瞬で顔が赤く染まる彼女。
「好きでしょ?」
「……はい」
否定する選択肢もあったが,誤魔化す術もない彼女には選べなかった。
「じゃあさ,付き合う?」
「!!?な,何を言って」
「簡単な話。付き合えば近くなるじゃん」
「でも,先端は早河さんが……」
「早河さん? ああ,黒い人ね」
「黒!!!?」
「え,知らないの!!? 早河さんめちゃくちゃ腹黒いことで知ってる人多いはずなんだけど」
「そう……なの!?」
「Aさん,すごく嫉妬されてたみたいだよ。ズズ君が教えてくれた」
「そうなんだ……」
「じゃあ,どうする?」
「付き合うか,付き合わないか」
「……先端は?」
「先端は私のこと好きなの?」
「え……」
顔を赤く染める彼。
「気付いてない?」
「え?何が??」
うつむき,結構攻めてるつもりだったんだけどなーとか小声でブツブツ言ってる彼。
「Aさん,好きだよ。僕も……」
Aの手をとり,自分の手と絡ませる。
「今……帰れる?」
「……あ,あの……もう少しこのままでいたい……です」
「どうしてそんなに素直なのかなぁ……」
ぎゅっと優しく彼の腕に包まれる。
「!!?!?」
言葉にならないくらい驚いた彼女は反射的に彼を見ようとした
「ああ! !見ちゃだめ! !恥ずかしいから」
が,それは失敗に終わった。
そのまま離すタイミングが分からなくなった二人は最終下校まで残った。
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苺飴。 - 音さん» 貴重なご感想ありがとうございます！更新が不定期で申し訳ないです……。できるだけ間を開けないように更新するように努めます！ありがとうございました。 (2018年2月24日 22時) (
レス) id: 61f445cd36 (このIDを非表示/違反報告)
音(プロフ) - こんばんは、いつも拝見させていただいています。苺飴。さんの2さんと7さんめちゃくちゃ好きです。これからも応援してます...！ (2018年2月24日 21時) (レス) id: ae71442de0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺飴。 | 作成日時：2017年11月22日 23時
