悪夢を見たら ページ10
私の両親は海賊に殺され村も焼かれた。
私は、両親が逃がしてくれたおかげで村から少し離れたところに隠れていた。
村が焼かれる様子を遠くから見ていた。幼かったころの私は何もできずにずっと隠れていた。
その時の夢を今でも見る。目の前が燃え上がっていて私の目の前には両親の姿が映し出されている。
「どうして･･･私たちを置いて行ったの」
「なんで逃げたんだ」
私を逃がしてくれた両親は絶対そんなこと言わないと思っている。だが、夢でも両親に言われてしまうと、とても胸が痛む。
『ごめん･･･なさい･･･助けられなくて･･･ごめん、なさい･･･』
「･･･！」
私が泣いているとき、誰かの声が聞こえる気がした。
「･･･ん！A･･･！」
私を呼んでいる声がする。そう、私の好きな人の声が･･･。
「Aさん！」
『はっ！』
「Aさん！」
目が覚めると目の前にコビーくんの焦りと不安で満ちた顔がのぞき込んでいた。
『コビー･･･くん･･･』
「大丈夫？」
『私･･･』
「うなされてたんだよ、水飲む？」
コビーくんが水を取りに行こうとベッドから降りようとしたが、今は離れてほしくなくてコビーくんの腕を掴んだ。
「Aさん？」
『その･･･今だけ、傍にいてほしい･･･』
最後の方は少し恥ずかしくて声が小さくなってしまったが、コビーくんには聞こえたのかまたベッドに戻ってきてくれた。そして私の体を抱きしめてくれた。
「Aさん、どんな夢を見たの？」
『･･･』
「言えなかったらいいからね。大丈夫、何を聞いても僕はずっとAさんの傍にいるから」
『実は･･･』
私は夢の話をコビーくんに話した。
「･･･そっか、それはつらかったね」
『両親は、そんなこと言わないとわかってるんだけど･･･不安になっちゃって』
「大丈夫･･･Aさんのご両親はきっとAさんが生きていてよかったと思ってるよ」
『でも･･･』
「Aさんは何も悪くない。悪いのはその海賊なんだから」
コビーくんは私の体をぎゅっと強く抱きしめて頭を撫でてくれた。
『っ･･･コビー、くん･･･』
「大丈夫･･･Aさんは一人じゃない。僕がいるよ」
『ありが、とう･･･』
コビーくんは私が泣き止むまでずっと抱きしめて頭を撫でてくれていた。
その手が心地よくて眠気が襲い掛かってきた。
コビーside
しばらくするとAさんは泣きつかれたのか眠ってしまった。
「僕が守るからね」
そう言って額にキスをして僕も眠りについた。
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恋依(プロフ) - 初恋をして15年……早い…コビー好きすぎました……夢が叶った気がします…… (11月13日 3時) (
レス) id: 2800c33a9f (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - 早く続き更新してほしいです (2023年3月19日 17時) (レス) @page44 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - 自殺しようとした主人公ちゃんを止めるｺﾋﾞｰ君カッコよすぎます❤(ちなみに私もｺﾋﾞｰ君推しです🎵) (2023年1月15日 0時) (レス) @page35 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - noppiさん» ありがとうございます！早めに更新出来るように頑張りますので！もうしばらくお待ちください🙏 (2022年11月23日 18時) (レス) id: 9c8b7dd3b3 (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 続きが楽しみです！！ (2022年11月23日 12時) (レス) @page44 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちご | 作成日時：2022年8月20日 3時
