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初めて ページ30

桐山照史side



Aに出会う前、俺は食べ物がきれる度に喘息を起こすか、イライラして何か物にあたっとった。


そんなこんなで不良にもよう絡まれて、顔も身体も傷だらけやった。



周りの皆ビビって誰も俺に関わってこんかった。






入院するってなった時、そこに高校生の女の子が居るって聞いて、どないしようって思った。


ビビって逃げてくれるならそれでええ。もしキレて怪我でもさせたら、俺どうすんねん。






家に着いてここがこれから寝泊まりする所か、なんて身構えとる俺の前に現れたんが、Aやった。





あ「!こんにちは。」


家の前で待っていたAは俺の顔を見て微笑んだ。


そんな反応されると思ってなかった俺はびっくりして、軽くお辞儀し玄関へと歩み寄ると、Aは顔をしかめた。



その瞬間、あぁやっぱりそうやんな…俺なんか受け入れられる訳ないやんってなんか悲しくなった。





ふと、口に入っていたスルメを食べ終わっていた事に気がついた。

しまった!緊張しとって、口への意識飛んどった!



ドクンッ


痛いくらい弾む心臓、息が急に苦しくなる。

スルメを食べようと、カバンを漁る手の力が抜けていく。


あかん、もう駄目や…間に合わへん。









あ「ちょっと待って。」



照「!?」



カバンを漁る俺の手をそっと片手で掴み、反対の手を俺の頬へと伸ばす。


俺は固まって動けずに、こっちを見つめる瞳を見つめ返した。





あ「そう、こっちを見て。大丈夫、焦る事ない。落ち着いて。」



そらす事の出来ない瞳。頭に優しく響く声。

それ以外何も感じられへんかった。



それくらい彼女の雰囲気にのみ込まれてた。









あ「ほら、もう大丈夫。」



その言葉で彼女の手が離れて初めて、俺は息がもう苦しくない事に気がついた。

そんな君→←君の居ない



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紅実(プロフ) - はじめまして。あかねです。今日初めて、このお話を拝見しました!!お話書くのが上手すぎて、一気に読み進めちゃいました!!続きも読ませていただきます! (2017年8月19日 11時) (レス) id: e7ccfa4648 (このIDを非表示/違反報告)
ともえもん(プロフ) - まるぴんさん» コメントありがとうございます!そうですね笑 私もあの作品大好きです。頑張らせて頂きます! (2017年5月21日 9時) (レス) id: 248b2f99ac (このIDを非表示/違反報告)
まるぴん - ともえもんさん» おすわりーで、犬○叉かと思いました(笑)この話大好きです!更新頑張ってください! (2017年5月17日 16時) (レス) id: 34287fdb03 (このIDを非表示/違反報告)
ともえもん(プロフ) - あしゅさん» ありがとうございます!誠心誠意書きます!( ̄^ ̄)ゞ (2017年3月24日 9時) (レス) id: 248b2f99ac (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(プロフ) - こういうお話、すっごく好きです!o(・д´・ )ゞ応援してマッス♪ (2017年3月23日 20時) (レス) id: 78d0121fe2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ともえもん | 作成日時:2017年3月6日 18時

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