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通学 ページ28

貴方side


1人で食べる朝食が日常だった私には、皆と一緒に食べる朝食は忙しいけど美味しく感じる。


ただ、本当に毎日毎日学校に遅刻しそうになるのは何とかしたい。




望「嫌やー!!」


流「行かんでええやん。」


私にしがみつくこの2人を振りはらって家を出なくてはいけないから。





あ「おすわり!」


スタッと無駄にカッコよく座る2人は、しゃがんだ状態で私を見上げる。




望「行かんとってやー、俺と遊ぼうやー。」


流「俺と居ればええやん。」



2人ともここぞとばかりに上目遣いで私を見上げる。

普段大きい2人だからこそ、ギャップが凄くていつも胸が痛む。




あ「ちゃんと帰ってくるから。急いで帰ってくる。2人ともいい子に待っててね。」


2人の頭を撫でると、寂しげに私を見つめて頷く。






神「はいA、お弁当!」


あ「ありがとう。」


神「今日も自信作やで!」


神ちゃんが作ると言ってきかないので最初は渋々許可した私だけど、今ではすっかり神ちゃんのお弁当の虜だったりする。




コツンッ


神「気ぃ付けてな。」


あ「うん、行ってきます。」


家を出る時は神ちゃんのおでこと私のおでこをくっつけて、いつもの大丈夫の言葉をかけなくてはいけない。


1度忘れててた時は、本当に大変だった。






あ「それじゃあ、行ってきます!」


3人と後ろで何気見守っている照史くんに手を振って、淳太くんと一緒に玄関を出ると、必ず重が待っている。




重「…いってらっしゃい。」


学校に何か嫌な思いがあるのか、制服姿の私を1度もちゃんと見た事はない。


その辛い表情を私にちゃんと見せて欲しいって、いつも思う。





あ「重、帰ったら遊ぼっか。」


重「!…ほんま?」


あ「うん、ほんま。」


やっぱり目は合わないけど、少し嬉しそうな重のえくぼが見える。






淳「ええ加減にせな遅れるで、A。」


あ「そうでした!!」



走って淳太くんと家の門をくぐる。

途中まで一緒に行って、別れ道でお互い交わす「いってらっしゃい」という他愛のないやり取り。

お互い少し照れて違う道へと足を運ぶ。






学校に着く頃にいつもメールが来る。


『from 濱ちゃん
行ってらっしゃい。気をつけて。』


これを送るのにいつもどれだけの勇気を振り絞っているのか、部屋でうろちょろしてる濱ちゃんの姿が浮かんできて余計嬉しい。

君の居ない→←朝食



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紅実(プロフ) - はじめまして。あかねです。今日初めて、このお話を拝見しました!!お話書くのが上手すぎて、一気に読み進めちゃいました!!続きも読ませていただきます! (2017年8月19日 11時) (レス) id: e7ccfa4648 (このIDを非表示/違反報告)
ともえもん(プロフ) - まるぴんさん» コメントありがとうございます!そうですね笑 私もあの作品大好きです。頑張らせて頂きます! (2017年5月21日 9時) (レス) id: 248b2f99ac (このIDを非表示/違反報告)
まるぴん - ともえもんさん» おすわりーで、犬○叉かと思いました(笑)この話大好きです!更新頑張ってください! (2017年5月17日 16時) (レス) id: 34287fdb03 (このIDを非表示/違反報告)
ともえもん(プロフ) - あしゅさん» ありがとうございます!誠心誠意書きます!( ̄^ ̄)ゞ (2017年3月24日 9時) (レス) id: 248b2f99ac (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(プロフ) - こういうお話、すっごく好きです!o(・д´・ )ゞ応援してマッス♪ (2017年3月23日 20時) (レス) id: 78d0121fe2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ともえもん | 作成日時:2017年3月6日 18時

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