ケモノなWESTにご注意を【3】 (ページ8)

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あかんページ8

中間淳太side

淳「ええんや。」

俺の大切な人。

俺の事をこんなにも受け止めてくれる人。

病気が治ったら、告白するつもりやった。

患者と世話する人やなくて、恋人として俺の側にいて欲しいって言いたかった。

治る前に君とさよならなんて、あんまりや。

優しいAは、また自分を責めとるんやろ？

そんな顔、ほんまはさせたないのに。

それでも、本人の俺が全く嘆くことも出来ひんのはきっと俺がおかんには逆らえへんって誰より分かっとるから。

ごめんな、A。俺は、俺自身のもんやあらへん。親のもんなんや…。

それから何があったのか覚えてへん。

荷物をまとめてたんは覚えとる。

気が付けば俺はベットで眠っていて、時計を見るとまだ朝の4時。

ふと横に目をやるとそこにはすやすや眠るAの姿が俺のベットの上にあった。

淳「…え？」

慌てて起き上がろうとした途端、頭を痛みが襲う。体もやけに重い。

痛む頭を抑えて、部屋をゆっくり見渡すと、部屋に転がっている缶ビール。

…ちょっと待って俺。なんか思い出してきた。

荷物をまとめた後、やけ酒して酔うまでひたすら飲んで、なんかAの部屋押しかけていったような…。

あかん、その後を覚えてへん。

隣りで眠る彼女は、泣いたのか目元が少し赤い。

ぷにっ

頬を指でつつくと、んんって少し顔を歪めてまた眠りにつくA。

…あかん、可愛過ぎんねんけど。俺昨日なんも手ぇ出したりしてへんよな？

この涙の跡は、俺やないよな？

どんどん不安が募る中、病気が欲望を抑えられへんものなんやと思い出して、余計に焦りだす。

あ「んっ…じゅん、た、くん？」

すると、Aが目を覚ましたようで、寝ぼけながらゆっくりと俺を見る。

あ「…おはよ、」

眠いみたいで、ふにゃっと笑う彼女に胸が弾む。

淳「おはよ…。」

あかん、心臓もたんねんけど…。

昨日の俺ほんまに何したん？