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欲張り ページ14

桐山照史side



淳「なぁ、照史。俺さ、Aの事好きや。」




そう言って微笑んだ淳太くんに俺はどんな顔をしとったんやろう?



一瞬聞き間違いかと思った。

でもすぐにちゃうって分かって、まず最初に驚いたんや、淳太くんの口からそんな言葉が出た事に。





淳「いい加減目ぇそらすの止めへん?流星がAに告白するって言った時、ほんまはめっちゃ焦ったんとちゃう?」




淳太くんの言葉が俺の頭をガツンと殴った気がした。
それはつまり、痛いとこズバッと言い当てられたって事でして。


でも、俺が焦ったのは告白をするという事が一気に現実味を帯びたのを感じたからやった。


俺にとっては告白って言葉は出来る訳ないって思うのが当たり前の相当遠いもんやったから。


だから、淳太くんにもはっきり出来る訳ないって言えたんや。


なのに、流星の自分の気持ちに正直に向き合う態度が俺に変にスイッチ入れたんや。





淳「もう前みたいに、隠してる事もあらへん。ちゃんと俺たちの事も知って貰える。自分のしたい事考えてええんよ。」



淳太くんは俺の事、ほんまに分かってくれとる。


俺がメンバーやこの仕事をどんだけ大切に思っとるのか、ずっと横に居ってくれた淳太くんやから、余計そんな風に言うてくれとるとわかる。



だけど…。




照「俺は…素直になれへん。気持ちをAに伝えることより、俺はこれからもメンバー皆と居る事にかける。」



淳太くんは、そっかぁと優しく微笑んだ。

その目は少しだけ悲しそうに俺を映してて、俺の気持ちの方が持ってかれそうやった。





淳「まぁ、そう決めるのは照史の自由や。でも俺は、照史も諦めきれへんと思っとるから。だから、Aかけてのライバルやって思っとる。」



照「なんでやねん!俺今皆と居る事選ぶって言うたばっかやん!?」



その言葉に淳太くんは笑った。

そして、俺を真っ直ぐ見つめて言うたんや。




淳「俺はどっちとかやない。Aもメンバーも両方大切やから。俺はどっちもなんよ!」



照「はぁ!?んなのズルいやん!?」



淳「ほら、俺欲張りやから。」





そんな事を平気で言う淳太くんを見て、俺はまた思うんや。


やっぱり淳太くんには勝たれへんなぁって。








やからこそ、今、流星に聞かれたこの質問に…






照「…そうかもしらんな。」




俺まで淳太くんの欲張りが移ってまうねん。

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パープルノンショルダー - すっごい面白くてどんどん読み進めてしまいました!才能ありますね!更新楽しみにしています! (2017年9月13日 1時) (レス) id: 9eee7eac5e (このIDを非表示/違反報告)
ともえもん(プロフ) - 沙奈さん» ありがとうございます!これからも盛り上がる内容を目指して頑張らせて頂きます! (2017年8月31日 21時) (レス) id: 248b2f99ac (このIDを非表示/違反報告)
ともえもん(プロフ) - M2さん» ありがとうございます!更新遅くなり、大変申し訳ないですm(__)m頑張らせて頂きます!! (2017年8月31日 21時) (レス) id: 248b2f99ac (このIDを非表示/違反報告)
沙奈(プロフ) - ドキドキしながら一気読みしてしまいました!更新楽しみにしてます! (2017年7月4日 22時) (レス) id: df96132753 (このIDを非表示/違反報告)
M2 - すっっっごく面白いです!毎回楽しみにして読んでます。更新頑張ってください! (2017年6月22日 0時) (レス) id: 9a75fba867 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ともえもん | 作成日時:2017年3月2日 15時

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